本セミナーでは、車載電子機器のEMC設計について基礎から解説し、低周波磁界、電磁波、ノイズの発生メカニズムと対策について具体的な手法を解説いたします。
(2019年3月26日 10:30〜12:10)
電動車両の増大や自動運転化の時代において、自動車はますます大電力機器や高周波機器、高速通信線などが狭い車体内部にぎっしり詰め込まれ、EMC対応設計はこれまでに増して困難になると考えられます。これに対応するためには幅広い技術力が要求されることは勿論ですが、あらためて基礎に立ち戻る必要があるとも考えられます。 ここでは、回路基板設計から基板グラウンドの接地処理を始めとして、筐体における電磁遮蔽の必要性とその弊害、シールド線の使用において意外に知られていない面にも触れ、また接地処理等における誤った常識等にも迫り、事例を含めながら極力物理的考察を加えて述べさせて頂きます。 電子回路設計やEMC – DRに関わる方のお役にたてる内容が含まれていると思います。
(2019年3月26日 13:00〜14:40)
本講演では、電磁波遮へい技術について、電波工学が専門ではないエンジニアの方々を対象とし、基礎的な事柄を重視して解説を行う。電磁波発生から電磁波漏洩のイメージを豊かにし、導電材や金属板による遮へいについての説明を行う。 最近では、自動車関連の電磁環境制御技術に関心が高まっており、電磁遮へいについてはハイブリッドや電気自動車のような駆動用大電力機器から漏洩する比較的低周波の (数10kHzから数10MHzあたり) 磁界遮へいに関心が高い。この周波数帯はいわゆる近傍界領域であり、電磁遮へいの中でも面倒な取り扱いが必要とされる。本講演では遠方界、近傍界について詳しく説明し、近傍界では特に磁界遮へいが課題であることを述べる。次いで、導電材を用いる遠方界/近傍界遮へい、金属板筐体を利用する低周波磁界の漏洩や遮へいの考え方を解説する。
(2019年3月26日 14:50〜16:30)
従来のノイズ抑制シート等の電磁波吸収ゴムシートは、EMC対策として使用されてきたが対策部品であり、設計段階からの参入は困難である。そこで、電磁波吸収シートの設計と、EMC問題を設計段階から使用できるように高周波モジュール (自動車衝突防止レーダ) を例にとり、理論設計を行 い、シートの設計部品と化を行った事例を解説する。