本セミナーでは、接着の基礎から解説し、接着強度に影響する因子、カップリング剤やプライマーの処理効果、接着界面の考え方、最適な表面処理の条件・評価法など豊富な事例とともに解説いたします。
(2019年3月27日 10:30〜13:45) (45分の昼食休憩を含みます)
ゴム・樹脂材料の多くは、単独では強度が弱いため補強して使用される。金属、セラミックス、繊維および木材などの材料はエラストマー・樹脂材料の有効な補強材であるが、この補強化技術の一つに接合、接着がある 。工業機能部品、電子電気部品、塗料部品などプラスチックやタイヤ、ベルト、防振ゴム、免震ゴムおよび工業機能ゴム製品などの多くのもの作りは接合技術を用いて製造されている。もの作りでは製品設計、生産加工技術そして機能性を発現させるために接合技術が重要な役割を担っている。 本講座では、 異種材料の接合について、主として材料の表面界面制御が接合の信頼性を高める上で重要であることを説明し、実践的な内容と考え方を解説する。シランカップリング剤の反応に影響を与える因子とその評価方法について解説した上で、洗浄工程における重要性をXPS、接触角測定、FT-IR測定によって材料の表面を分析し、材料表面状態に及ぼすシランカップリング剤の反応条件と接着力の影響、シランカップリング剤の金属表面処理方法について事例を交えて紹介する。さらに、接着メカニズムを理解する上で、接合物界面をAFMとFT-IR を複合化した分析装置 (AFM-nnoIR) (赤外スペクトル、赤外吸収マップ、AFM像測定) そしてAFMと局所熱分析を複合化した分析装置 (AFM-TA) を用いてのナノオーダーでの局所分析およびもの作りに必要な接合技術にも言及したい。
(2019年3月27日 14:00〜17:00)
金属接着において形成される接着界面の考え方を詳細に解説、必要とされる接着耐久性を発現させる表面処理技術について基礎知識、具体例、評価手法を解説し、実務に役立てる知識・技能の習得を趣旨とします。比較としてプラスチックの接着用表面処理についてもその実際を解説します。