化学プラントで火災・爆発事故や人命に関わる災害を起こせば、企業は単に利益を失うだけではすまない。社会的な信頼を失い企業の存亡にもかかわる時代である。 近年、化学企業では重大事故が頻発している。
今回の講座では、最近の重大事故はなぜ起きてしまったのか、何が問題だったのかについて、 特に「熱に伴うリスク」の視点に集中し、その傾向と対策を学ぶ。
- なぜ事故が起きるのか (10:00〜11:00)
- 化学プラントの事故の現状
- 事故の引き金となる危険源
- 最近の重大事故
- 事故からの教訓
- 物質危険性と「熱」 (11:00〜12:00)
- 化学物質が持っている共通的な危険性
- 高温高圧を発生する爆発現象
- 発熱や発火現象
- 加熱の危険性
- スケールアップ時の熱リスク
- 新規開発時や試運転時の熱リスク
- 物性は条件により変化する
- 物性は全てがわかっているわけではない
- プラントにおける「熱リスク」の危険源の理解と整理 (12:45〜14:30)
- 反応熱と冷却能力不足 (設計段階、転用) で起こる事故
- 混触反応で起こる事故
- 自己分解熱で起こる事故
- 吸着熱で起こる事故
- 酸化熱で起こる事故
- 希釈熱で起こる事故
- 中和熱で起こる事故
- 圧縮熱で起こる事故
- 摩擦熱で起こる事故
- 突沸現象
- 水蒸気爆発
- 加熱による液封現象
- 急激な昇温、降温
- 温度差で起こる事故
- 加熱や冷却による相変化 結晶化や凍結、過冷却
- 詰まりや高粘度化による伝熱不足
- 蓄熱による事故
- 熱応力
- 低温脆化
- 火気を取り扱う工事
- その他
- プラントにおける「熱リスク」に伴う事故事例 (14:45〜16:30)
- 反応器の事故
- タワーの事故
- タンクやドラムの事故
- ポンプの事故
- 圧縮機の事故
- 送風機の事故
- 熱交換器の事故
- ボイラーなどの加熱装置による事故
- 乾燥設備
- 安全弁などの安全装置
- 計装設備の故障による事故
- 電気設備の故障による事故
- 実験室や研究施設での事故
- 倉庫や運搬などの物流設備での事故
- 地震、台風、停電など外乱により起こる事故
- その他設備による事故
- 事故に関する文献、書籍、データーベース