製品の汚染・交叉汚染リスクを回避するには、適切な施設設計と教育訓練が大前提である。しかし、施設は経時劣化するものであり、人がどのような場合にも適切な行動をとるとは言い切れない。環境モニタリングデータは、施設設計・管理の適正性、人の行動基準の適切性を証明する重要なデータである。信頼性のある、有効な環境モニタリングデータにするための留意点を紹介する。
- GMPの要請を簡単に言えば
- GMP省令の改正ポイント
- 医薬品品質システム (PQS) の目的
- Quality Cultureの適切性は品質指標 (Quality Metrics) に現れる
- 品質指標を改善するにはバリデートされた状態の継続照査が必要
- 環境モニタリングの基礎知識
- 日本薬局方とPIC/S GMPに記載のモニタリング対象とポイントの選定
- 日本薬局方とPIC/S GMPに記載のモニタリング方法と頻度
- PQ時にモニタリング位置確定
- 日常的な製造区域のモニタリングポイント
- 環境清浄度測定の3ステージ
- 環境清浄度区分
- 清浄度区分を検証する場合のサンプリングポイント数
- モニタリング頻度の例
- アラート・アクションレベルの設定例
- 基準を超えた場合の処置
- 微粒子、微生物以外のモニタリング
- スモークスタディで気流の乱れを可視化
- 微粒子モニタリング方法
- 各種微生物モニタリング方法
- 浮遊菌数のサンプリング量
- 各種浮遊菌数のモニタリング方法
- 各種付着菌数モニタリング方法
- 落下菌数モニタリング方法
- 迅速法による微生物モニタリング
- モニタリングポイントは発塵源を予測して決定
- 服装行動基準の不備による作業環境の汚染リスク
- 共有設備内の交叉汚染に関するPIC/S備忘録 (PI043 – 1) に注目
- 服装具・更衣・行動基準・清掃法の留意点
- 施設の経時劣化による作業環境の汚染リスク
- 経時劣化事故の減少は人の『五感』による日常点検で
- 不適切な施設構築による作業環境の汚染リスク
- 各種の空調システム、差圧設定方式
- 差圧だけで微粒子、微生物の封じ込めはできない
- 作業環境の現状確認を
- 汚染・交叉汚染対策例
- 作業者保護の視点
- 秤量室の作業者保護例
- 職業曝露限界 (OEL) の算出
- SMEPACの手法