食用油脂の基礎と劣化防止のための使用ポイントおよび抗酸化の要点

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食用油脂は、食品のおいしさを引き立たせるのに欠かせない調味料であり、加工素材でもあるため、食用油脂または食用油脂を含む食品が非常に多く存在します。しかし、取扱い方法が原因で油脂の劣化による好ましくない風味が発生した場合はどうなるでしょうか。せっかくのおいしい食品が台無しになり、消費者クレームへ発展していくと言っても過言ではないと思います。本セミナーでは、おいしく、安心・安全な食品開発や製造・調理のために必要な食用油脂の基礎知識、劣化の基礎知識、そして劣化防止技術について、食用油脂を主業とする食品会社に25年従事し、長年「油」と向き合ってきた講師が分かりやすく解説します。

  1. はじめに
    1. セミナーのプログラム:本セミナーの内容
    2. セミナーの背景:食用油脂を取り巻く環境・背景と油脂劣化防止の必要性について
    3. セミナーの目的:劣化防止策を知ることで、おいしく、経済的かつ効率的な製品づくりができる。
    4. 用語について:「劣化防止」、「酸化」等の用語の定義と整理
  2. 食用油脂の基礎知識
    1. 油脂と脂質:油脂と脂質のポジショニング
    2. 食用油脂の分類:種子油、胚芽油、果実油、動物脂、水産油 (魚油) 等の解説
    3. 食用油脂の生産量:世界と日本の各種油脂生産量
    4. 化学・物理的管理指標:酸価、過酸化物価、色、ヨウ素価、水分 他の分析指標の解説と管理活用場面など
    5. 各種油種の特性と用途:一般性状、風味特徴、用途など
    6. 油脂に含まれる微量成分:トコフェロール、ステロール、リン脂質など、およびその機能
    7. 油脂製造方法:原料 (油糧種子) から製品油までの工程を解説
    8. 食品における役割:三大栄養素にひとつである油脂と、その三大機能 (調理、栄養、調味)
    9. 食用油脂に関する最近の動向:有名な「トランス脂肪酸」と「グルシドール脂肪酸エステル」について
  3. 食用油脂劣化の基礎知識
    1. 自動酸化:自動酸化のメカニズムと特性
    2. 熱酸化と熱劣化:熱酸化と熱劣化のメカニズムと特性
    3. 光酸化:光酸化:光酸化のメカニズムと特性
    4. 各種脂肪酸の酸化特性:各種飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の酸化速度の違いなど
    5. 各種油脂の劣化特性と違い:各種油種の過酸化物価上昇特徴、加熱安定性
    6. 劣化の促進因子:熱、酸素、光、油溶金属、クロロフィル、食材など
    7. 酸化・劣化油脂の毒性:過酸化脂質、アクロレイン、アルデヒドなどの毒性
  4. 劣化防止技術
    1. 劣化指標と評価:各種劣化指標である分析項目とそれぞれの意味、及び日本、欧州基準の比較
    2. 劣化管理の考え方:管理基準、保存試験、衛生規範遵守、官能評価、劣化抑制
    3. 油の劣化と衛生管理:油脂に関する衛生規範
    4. 劣化防止のための適正使用方法と管理:フライ油、保存方法、ろ過材、調理器具など
    5. 加熱安定性の高い油脂の活用:パーム系油脂の活用と注意事項、大手食品メーカーの事例
    6. 抗酸化剤による劣化防止:原料由来系と添加系の抗酸化剤について
    7. 包装材による劣化防止:紫外線吸収素材、酸素低透過性の包装材について
    8. 脱酸素による劣化防止:脱酸素剤による食用油の保存性とヘッドスペースゼロ酸素化の効果など
    9. 劣化防止のためのレシピ:レシピ中の水分含量と劣化を促進する食材について
    10. 劣化臭の抑制:焙煎油、風味油の少量活用によるマスキング効果など
    11. 劣化抑制に関する技術動向:特許情報分析による油脂劣化防止技術動向と劣化臭抑制技術研究紹介
  5. 最後に

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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