本セミナーでは、実験計画に機械学習技術を導入するための必要知識を事例とともに解説いたします。
さまざまな分野でデータ駆動型人工知能 (機械学習) による技術革新が進んでいる。ものづくり分野においても、過去に蓄積されたデータをもとに、新製品の開発や改良にデータ駆動型アプローチを利用する試みが進んでいる。 ものづくりでは能動学習 (Active Learning) と呼ばれる機械学習の枠組が重要な役割を果たす。能動学習は「実験パラメータの選択」と「実験結果に基づくモデルの更新」を繰り返す枠組を定式化したもので、品質管理分野における実験計画法と深い関連がある。 本講義では、まず、データ駆動型人工知能によるものづくりの考え方と機械学習の基礎を簡単に学ぶ。続いて、能動学習と実験計画の問題設定と解法を詳しく学ぶ。最後に、近年着目されているベイズ最適化と呼ばれる能動学習法を解説し、著者らがこれまでに取り組んだ例を紹介する。