マイクロカプセルは、複数の機能を集約化することができることから、多くの分野で新規マイクロカプセルの開発が活発に行われている。しかしながら応用分野により、マイクロカプセルのバックグランドの条件 (シェル材種、コア材種、大きさ、構造) が異なっている。したがって、各応用分野で目的とする機能を発現させようとするためには、あるいは、問題解決に利用しようとするためには、それぞれの応用分野に適した調製方法によりマイクロカプセルを調製することが不可欠である。
本講では、先ず、代表的なマイクロカプセル (ナノカプセル) の調製方法とキーポイント・調製装置を詳述するとともに、各応用分野に焦点をあてたマイクロカプセルの調製法について解説する。
- マイクロカプセルの基礎
- マイクロカプセル化により期待される機能
- マイクロカプセル調製までに必用な情報と考え方
- マイクロカプセルの形状・大きさ・構造
- 利用できるシェル材種
- マイクロカプセルの調製法
- 化学的調製法の種類とその概要
- 代表的な化学的調製法の実際と調製のキーポイント
- 単一粒子、複数粒子、液体、気体のマイクロカプセル化に適したマイクロカプセル調製法
- 物理化学的調製法の概要
- 代表的な物理化学的調製法の実際と調製のキーポイント
- 単一粒子、複数粒子、液体、気体のマイクロカプセル化に適したマイクロカプセル調製法
- マイクロカプセル調製装置
- 撹拌槽型反応装置の実際と操作の最適化
- 粒径制御の考え方
- 応用分野におけるマイクロカプセル調製の考え方
- 食品分野におけるマイクロカプセルの調製の考え方と実施例
- マイクロカプセルの特性 (シェル材種、構造、サイズ効果)
- マイクロカプセルの機能評価 (保護隔離・刺激応答性)
- 自己修復剤におけるマイクロカプセル調製の考え方と実施例
- マイクロカプセルの特性 (シェル材種、コア材種、構造)
- マイクロカプセルの機能評価 (塗膜強度、添加量効果)
- 潜熱蓄熱技術におけるマイクロカプセル調製の考え方と実施例
- マイクロカプセルの特性 (シェル材種、コア材種、構造)
- マイクロカプセルの機能評価 (蓄熱密度、含有量)
- 農医薬分野におけるマイクロカプセル調製の考え方と実施例
- マイクロカプセルの特性 (シェル材種、構造、刺激応答性)
- マイクロカプセルの機能評価 (品質の均一性、徐放メカニズム)
- 文献にみるマイクロカプセルの調製例
- ハイブリッドカプセルの調製例
- マイクロリアクターを利用した調製例
- layer-by-layer法によるコアシェルマイクロカプセルの調製例
- ピッカリングエマルション系を利用したマイクロカプセル調製例
- その他