第1部
多層フィルム成形における流動解析と不安定現象への対策
(10:30~13:00)
多層フィルム成形における不安定問題や不良問題に関しては、材料樹脂と固体壁面や樹脂どうしの界面で種々の現象が見られる。これらは、材料樹脂のレオロジー特性、樹脂と固体壁面あるいは樹脂どうしの界面での相互作用、振動等の外乱など、多くの因子が関与し、それらは独立して影響を与えるわけではない。その複雑性ため、問題解決のための原因究明が難しい。
本講演では、流動解析からのアプローチに関して、これまでの研究例を紹介し、流動解析をどのように利用するのがよいか。現状と今後の展望を含めて解説する。
- 流路内多層流れと不安定現象の概要
- 押出不安定現象
- 界面不安定現象
- 既往の研究例と問題点
- 流動解析の有用性と問題点
- 流動解析に関する一般論
- 壁面・界面問題における流動解析の利用
- ダイ内多層流動解析の研究例
- 押出不安定の発生予測
- 二次元多層粘弾性流動
- 三次元多層粘弾性流動
- 多層不安定の現象解明
- フィルムキャスティング解析の研究例
- ネッキングとエッジビード
- 解析による理論研究とメカニズム解明
- 多層キャスティング
- 界面不安定現象解明のための今後の展望
- 界面特異現象解明のアプローチ
- レオメータを用いた界面すべり評価
- 今後の展望
第2部
多層フィルム・シート成形におけるフィードブロック、マルチマニホールドダイの構造理解と不具合対策
(13:45~16:15)
多層金型は、複雑な構造があり、構造を理解しながら、内部の流路がどのようになっているか、このトラブルの際はどのような対応をするかを、金型設計者の立場より、説明する。
- 共押出しの主なトラブル
- 包み込み現象
- 合流部の渦
- フィードブロックの特徴
- フィードブロックの利点
- フィードブロックの種類
- 分流弁の例
- フローコントロールピンの役目
- 3Dモデルによる流路の可視化
- 各種フィードブロックの特徴
- マルチマニホールドダイの特徴
- マルチマニホールドダイの利点
- マルチマニホールドダイの種類
- 3Dモデルによる流路の可視化
- フィードブロックとマルチマニホールドダイの分類
- 特殊な金型事例
- 図面を例にして、説明する
- 今後の多層3次元流動解析の展望