最近、非常に注目を集めている自動車用の炭素繊維強化プラスチック (CFRP) 、とりわけ熱可塑性樹脂使用のCFRTPの全体の技術動向をまず解説する。
最新のJECショーでの展示での動向なども紹介する。次に、名古屋大学ナショナルコンポジットセンター (NCC) で実施している非連続炭素繊維強化CFRTP (LFT-D) を用いた自動車車体構造のCFRTP化プロジェクトの最新の成果の概要を紹介し、今後の方向性について考察する。
- CFRPが、何故使用されるか?
- CFRP全体の市場の現状と今後の動向
- 航空機でのCFRPの適用の現状
- CFRPはいまや標準材料となり、技術は成熟している。
- 熱硬化CFRPと熱可塑CFRPの比較
- 熱可塑性CFRPの大局的俯瞰
- 欧州の自動車へのCFRP適用の紹介 (1)
- 欧州の自動車へのCFRP適用の紹介 (2)
- 我が国での自動車へのCFRP適用事例
- 最新のJECショーにおける自動車へのCFRP適用の展示例
- 名古屋大学NCCの自動車へのCFRTP (LFT-D) 適用技術開発プロジェクト:
- NCCプロジェクト紹介:その背景
- 研究の実施体制と参加メーカー
- 研究の目標と技術課題、プロジェクト全体計画
- キーとなる技術であるLFT-D 工法の概念紹介と説明
- 必要な設備整備とそ改良状況
- 欧米でのLFT-D研究の紹介
- 技術開発から得た克服すべき課題の認識とその状況
- 製造した代表的部品の紹介と製造時のビデオの上映
- 剛性不足を補う連続繊維熱可塑CFRPとのハイブリッド成形
- 学術的研究の紹介/繊維長分布を記述する新しい関数提案
- 場所による繊維配向の違いを検出する新しい計測手法
- 樹脂流動を予測する新しい理論的手法
- プロジェクトで開発した非常に進化した流動予測ソフトの能力の紹介
- 非破壊検査手法の評価
- 主たる接合手法としての超音波融着技術の開発/条件設定と評価手法
- 金属とLFT-Dの融着技術開発状況の紹介
- 最終評価試験である全シャーシ評価試験準備状況の紹介
- まとめ