フィルム延伸における分子配向制御、評価技術とトラブル対策

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プログラム

第1部 フィルム延伸における分子配向とその制御技術

(2019年3月15日 10:00〜11:30)

 延伸は高分子材料を引き伸ばすだけの単純な工程ですが、大きな構造変化をもたらし、物性も大きく変わるのでなかなか奥深い。  この講義では延伸による分子配向制御に注力し、概要を述べるつもりです。

  1. 高分子の延伸工程
    1. 延伸装置と延伸条件
    2. 延伸工程で加わる力と熱
    3. 延伸の基礎方程式
  2. 延伸による分子配向制御
    1. 分子配向の3要素
    2. 延伸による分子配向
    3. 配向結晶化

第2部 フィルム成形過程における不安定現象

- 特にフィルムの厚み、ムラの発生原因とその低減策 -

(2019年3月15日 12:10〜13:40)

 フィルム成形の不安定現象の実際例を知ることにより、高品質なフィルム製造の適正条件設定に参考となる。  フィルム成形がレオロジー現象と密接に関連していることが理解でき、品位の高いフィルム製造条件を考える上にレオロジーの視点で勉強になる。

  1. はじめに
  2. フィルム成形過程での現象
    1. 製膜過程での現象
    2. 延伸過程での現象
  3. ドローレゾナンス現象と厚み変動
    1. ドローレゾナンス現象とは
    2. Newton流体、Power low 流体のドローレゾナンス
    3. 粘弾性流体のドローレゾナンス
    4. ドローレゾナンス低減策
  4. 延伸過程におけるフィルム内部構造のムラ
    1. 内部構造ムラの評価法
    2. ムラの発生と物性低下
    3. 適正延伸条件
  5. 二軸延伸工程におけるボーイング現象
    1. ボーイング現象とは
    2. ボーイング低減策
  6. おわりに

第3部 フィルム成形工程の粘弾性解析と流動シミュレーション

(2019年3月15日 13:50〜15:20)

 フィルム成形工程の粘弾性流動解析に関し、基礎となる粘弾性評価や粘弾性モデルの特性について解説し、さらに粘弾性特性とフィルム成形性 (ネックインや不安定現象など) の関係について解析結果を紹介します。

  1. 高分子材料の溶融粘弾性
    1. 高分子材料の流れ易さ
      • 粘度
      • 非ニュートン性
    2. 剪断流動と伸長流動
    3. 線形粘弾性
      • 動的粘弾性
      • 応力緩和
      • 緩和スペクトル
    4. 非線形粘弾性
      • 歪硬化性
      • ダンピング関数
    5. 成形加工流動解析で用いられる粘弾性モデル
  2. フィルムキャスティングの粘弾性流動解析
    1. フィルム成形プロセスのモデル化 (非定常解析)
    2. 解析手法 (有限要素法)
    3. ネックイン、厚み分布の解析
    4. 配向形成及び不安定現象の解析

第4部 赤外・ラマン分光法によるフィルムの分子配向状態の評価

(2019年3月15日 15:30〜17:00)

 赤外分光・ラマン分光はいずれも分子振動を測定し、化学構造を明らかにする手法である。  本講座ではまず、赤外分光法・ラマン分光法の基本的な原理および一般的な測定事例を紹介する。  さらに、フィルムの評価に必要不可欠な分子配向の評価手法について、複数の測定法の特徴と具体的なサンプル評価事例を中心に解説する。

  1. 赤外分光法とラマン分光法の原理
    1. 赤外分光法の原理
    2. ラマン分光法の原理
    3. 赤外分光法とラマン分光法の比較
  2. FTIRの主な測定手法・配向測定事例
    1. 偏光子による透過測定でのフィルムの配向評価
    2. 偏光ATR付属品によるフィルムの3次元的配向評価
    3. 赤外顕微鏡による微小領域のフィルムの配向評価
  3. ラマン分光光度計の主な測定手法・配向測定事例
    1. フィルムの深さ方向・ポリマーの結晶化度測定
    2. ラマン測定と偏光
    3. フィルムの配向度評価
    4. 偏光フィルターの評価

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