高粘度流体の撹拌工程における条件検討と最適化

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撹拌はあらゆる産業分野で適用されている単位操作ですが、動力と時間をかければ何とかなるという発想から化学工業以外での製造現場ではまだまだ見直されているとは言い難い操作です。したがって、本操作を理解できていれば、種々の環境対策や省エネルギー等に貢献できると考えられます。ここ十数年の間に化学工業では、メーカーおよびユーザーの間で技術開発が進み、種々の撹拌槽が開発されてきました。  本講習会では、撹拌の基礎から応用までを可視化画像や実験例を中心に解説し、とくに、撹拌所要動力は撹拌を理解する上で最も基本となる事柄なので、古くから用いられてきている手法だけでなく、その欠点を克服した応用範囲の広い動力の推算方法を詳細に解説します。希望者には動力推算のためのエクセルファイルも配布します。  また、最近脚光を浴びてきた流脈を用いた各種撹拌翼の高粘度流体に対する混合性能の相違を、多数の動画を用いて直感的に理解できるように解説します。

  1. 撹拌の基礎
    1. 撹拌翼の構成
    2. 撹拌翼の種類
    3. 撹拌操作に必要な主な無次元数
    4. 層流と乱流の違い
  2. 撹拌の基本的な特性
    1. 流動特性:
      • どのような場合に固体的回転部やドーナツ状の混合不良部が発生するのか?
    2. 動力特性:
      • 層流での動力数、乱流での邪魔板の有無による動力数の変化
    3. 混合特性:
      • 層流および乱流での無次元混合時間の特性
    4. 伝熱特性 (物質移動特性) :
      • 伝熱係数に対する通常の相関式と動力を用いる方法
  3. 異相系の撹拌
    1. 気液系の撹拌:
      • なぜ通気時は動力が低下するのか?物質移動容量係数の相関
    2. 固液系の撹拌:
      • 固体粒子分散に必要最小限の翼回転数とは?物質移動係数の相関
    3. 液液系の撹拌:
      • 液滴の細分化はどのようにして行われるのか?
  4. 撹拌所要動力の推算
    1. なぜ、撹拌所要動力が重要なのか?
    2. 永田の式および永田の式の弱点を克服する新しい相関式
    3. 幅広い邪魔板条件での相関式
    4. 演習:例題を用いて動力を関数電卓で計算する。
    5. 計算された動力の妥当性を検証する方法
    6. 大型翼や3枚後退翼など各種撹拌翼の動力推算
    7. 角槽、ドラフトチューブなど各種槽形状の動力推算
  5. 大型翼の開発経緯
    1. 各種大型撹拌翼が開発された経緯
    2. 2枚パドル翼が混合に有利な理由
    3. 大型翼の混合性能
  6. 高粘度流体の混合性能評価
    1. 井上義朗先生の流脈理論
    2. 流脈理論でわかること
    3. 大型翼の流脈による混合評価
    4. 各種大型翼の流脈の相違
    5. ヘリカルリボン翼の流脈

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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