コア技術をベースにした新規事業テーマの発掘とその進め方

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プログラム

第1部. 3Mにおけるコア技術を活用した新規事業テーマの発掘と進め方

(2019年1月23日 10:00〜11:15)

 イノベーションとは何か?ビジネス上のイノベーションと社会でのイノベーションとは何かを検討しながら、企業に於けるイマジネーションとイノベーションの関係からバランスの取り方を議論します。そして、社会的価値協創企業に求められる価値創造エンジンを見出すことの重要性を論じます。具体例として、イノベーションを追求し続けて100年以上の歴史を持つ3Mから、イノベーションを育む文化を如何に組織に組み込んでゆくのかを実例を踏まえて説明します。また、アイデアを製品に展開する手法を、同じ技術を使いまわしながら展開してゆく歴史や、顧客との対話を通じて製品改良を通じてのイノベーションなども紹介します。

  1. イノベーションとは
    1. イノベーションとイマジネーション
    2. イノベーションを醸しだすために
  2. 社会的価値と価値創造ドライバー (統合思考アプローチ)
    1. 知的資本、社会資本と財務価値創出モデル
    2. 価値創造ドライバー
  3. 3Mの会社と事業紹介
    1. 歴史とグローバル展開
    2. 事業内容と製品
  4. 3Mにおけるイノベーションを育む文化
    1. 行動の自由とエンパワーメント
    2. コミュニケーションとネットワーク
  5. 3Mにおけるイノベーションを通じた製品開発と展開
    1. テクノロジー・プラットフォームによる技術伝承
    2. SECIモデルで確認する顧客との価値協創モデル

第2部. ダイセルにおけるコア技術を活用した新事業の創出

(2019年1月23日 11:30〜12:45)

 研究開発の根源は、差別化されたオリジナルシーズです。日本メーカーの多くは、欧米に比べ企業規模はミドルながら夫々固有の市場で独自の存在感を出し、圧倒的なシェアを得ている場合が目に付きます。これらは特異なシーズに寄って立つものですが、オープンイノベーション (OI) が叫ばれる中、理解しているようでこの特徴的なシーズをはき違えていることに気づくことはないでしょうか。特に異業種交流の場では、自社がどう見みられているかが顕著に知らされます。新事業展開の際に市場からは「参入の必然性」が値踏みされます。つまり、強みの源泉たるシーズと新事業の脈絡が問われるのです。本講演では、当社がOIの際に留意する脈絡の発信を例示しながら話題・情報提供させていただきます。

  1. 新規事業創出を狙ったテーマ展開に必要な要素
  2. コア技術の解析に基づくニーズとシーズがバランスした『シーディング (当社造語) 』
  3. コア技術のロードマップ化に沿った大胆なリーダーシップの変更!属性vs人材育成
  4. 真のオープンイノベーションの薦め:自社のシーズ展開の延長上だけでは無理です!
  5. テーマ管理ではなく、資源獲得と責任意識明確化のための『ステージゲート』運用
  6. 軌道修正を織り込んだコア技術のロードマップ化:テーマのGO/STOP判断の仕組み・物差し
  7. コア技術ロードマップに沿ったテーマ提案のミドル・アップダウン
  8. ニーズ型技術ロードマップを支えるエリアマーケティング
  9. 当社の取り組み事例紹介

第3部. 富士フイルムにおけるコア技術を活用した新規事業の進め方

(2019年1月23日 13:30〜14:45)

 弊社はデジタル化の大波を受け、写真フイルムが10分の1以下に縮小するという危機に対し、「第二の創業」を掲げて業態転換に臨んだ。業態転換にあたり、保有技術を棚卸、弊社のコアとなる技術を定め、コア技術を核に成長事業分野へ資源を集中投資することで幅広い事業領域で成長戦略を推進してきた。今回は、コア技術の制定とその発展例についてご紹介する。また、コア技術を活用した新規事業創出に向けて、テーマの設定やオープン・イノベーション、社内体制をどのように変えてきたか、組織としての取り組みについてもご紹介させていただく。

  1. 企業概要
  2. 当社の歴史 ~歴史を振り返る~
  3. 第二の創業
  4. 中期経営計画「VISION75」
  5. 新たな成長戦略構築 ~技術の棚卸~
  6. 富士フイルムの技術ルーツ
  7. 基盤技術とコア技術
  8. コア技術の発展例 ~強みを活かす~
  9. 第二の創業後 ~これからの富士フイルム~
  10. M&Aとオープン・イノベーション
  11. 社内体制の変革
  12. 新たな取り組み ~ITの活用とデザイン志向~

第4部. コア技術を活用した新規テーマの発掘と研究開発の生産性向上マネジメント

(2019年1月23日 15:00〜16:15)

 バブル崩壊以降日本における研究開発の効率が低下傾向であり、また海外主要企業に比し低いという事が多々指摘されている。特に新規事業研究の成功確率が低いことは多くの企業の悩みである。それぞれの企業の内容と置かれた環境は様々でありこうすれば必ず成功するという虎の巻は存在しないが、成功確率を高める共通的なマネジメントは存在すると思われる。化学系素材メーカーでの研究開発マネジメントの経験から、新規テーマの成功確率を高める方法論に関してまとめてみた内容を紹介する。

  1. ハリマ化成紹介
    1. 会社概要
    2. コア技術と事業拡大の歩み
  2. 新規テーマを考える上での困難性
    1. 新規テーマの難しさ
    2. 単純なもの作りだけでは儲からない
    3. 新規テーマは落とし穴だらけ
  3. 研究開発の生産性
    1. 生産性改善のポイント
  4. 筋の良いテーマ選定
    1. 筋の良いテーマの条件
    2. 独自性
  5. 新規テーマの探し方/コア技術を活用した新規テーマの拡大
    1. コア技術の発掘
    2. 既存事業の延長線
    3. イノベーション
    4. 外部連携
    5. オープンイノベーション
    6. メガトレンドへの対応
  6. 成功確率を高める新規テーマ開発推進のマネジメント
    1. 定期的なチェック&レビュー
    2. 見極めと継続
    3. 市場へのアプローチ方法
    4. 外部連携
    5. 手戻りを防止する開発現場のマネジメント
  7. まとめ

第5部. コア技術を起点とした新規事業探索の要所

~多くの企業の実事例を踏まえて~

(2019年1月23日 16:30〜17:45)

 技術をコアコンピタンスとして持つ日系企業にとっての新規事業探索は、どうあるべきか。 本講演では、製造業の新規事業戦略/R&D戦略に強みを持つ経営コンサルティングファームとして、 素材化学や部品・デバイス、機械といったハードウェアのコア技術を起点とした新規事業創出支援プロジェクトに 多数関わった経験を踏まえて、新規事業探索の要所を考察。 近年の新規事業探索のトレンドや、多くの企業が陥りがちな落とし穴、先進企業の具体的な取り組み事例等を改めて俯瞰し、 ADLが考える「技術をコアコンピタンスとして持つ日系企業にとっての新規事業探索のあるべき姿」を提言する。

  1. 新規事業探索のトレンド
    1. 新規事業探索が求められる背景
    2. 探索手法の変遷
    3. 国内外の先進企業の近年の取り組み
  2. 成功事例・失敗事例から学ぶ要所
    1. 80年代に成功事例が多い理由
    2. 多くの企業が陥りがちな落とし穴
    3. スタートアップに学ぶ、事業推進の要所
    4. 新事業探索を、探索で終わらせないためには
  3. コア技術をベースとした新規事業探索の基本フレームワーク
    1. 基本思想としてのMFT (Market – Function – Technology)
    2. Technology (コア技術) の捉え方
    3. Market (市場領域) の捉え方
    4. 「有望な事業機会」とは
    5. ニーズやトレンドの不確実性の捉え方
    6. 探索活動の時間軸・マイルストン・KPI
  4. 「新技術」「破壊的イノベーション」への備え方

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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