結晶多形のメカニズムと評価・制御技術およびスケールアップ

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プログラム

第1部. 結晶多形析出・転移のメカニズムと制御法

(2019年1月21日 10:00〜12:00)

 多形制御のためには多形の熱力学的性質や核発生、成長および転移の析出過程、の理解が重要である。本講では、多形の物性と転移現象の関係などの基礎から、晶析における多形の析出・転移のメカニズムについて解説する。さらに、多形現象の共通視点から、種々の化合物、種々の晶析法における多形制御の実例を紹介しながら解説する。

  1. 結晶多形と溶媒和物
  2. 分析ならびに判別法
  3. 結晶多形が関連する問題
  4. 多形の熱力学的性質と転移
  5. 多形の溶解度とその測定法
  6. 多形の固相転移
  7. 結晶多形の析出過程
  8. 多形の核発生速度とオストワルド則
  9. 多形の溶液媒介転移と濃度変化
  10. 各種晶析操作における多形制御因子
  11. 温度,過飽和度の効果
  12. 不純物効果
  13. 溶媒効果
  14. 分子構造と多形現象の関係
  15. 反応晶析における多形制御
  16. 貧溶媒晶析おける多形制御

第2部. 結晶多形の評価解析とスクリーニング・塩形結晶形の決定

~申請資料における多形記載、結晶多形特許、スケールアップも交えて~

(2019年1月21日 12:45〜14:45)

 医薬品の固体物性において、結晶多形、水和物等の多彩な結晶形態を有していることが多いので、医薬品を開発するための候補化合物については、結晶多形などの原薬特性評価を実施しておくことが極めて重要である。医薬品品質の基礎となる、結晶多形を評価するための熱分析、粉末X線回折などの分析評価技術を始めとした物性評価技術について解説する。また、医薬品開発の始動段階において必要とされる塩形・結晶形のスクリーニング及び塩形結晶形の決定に必要な分析評価、品質評価についても開設する。これら結晶多形のスクリーニング事例、物性評価事例、スケールアップ事例についても紹介するとともに、医薬品申請に必要な結晶多形等の記載例などについても紹介する。また、結晶多形技術は、医薬品特許においても重要な項目であり、特許関連事項について解説する。

  1. 医薬品の固体物性、結晶多形、水和物について
  2. 結晶多形評価法、熱分析、X線回折、分光学分析
  3. 結晶多形、塩形スクリーニングについて
  4. 塩、結晶形スクリーニングにおける使用溶媒とレギュレーション
  5. 物性、結晶形などのプロファイリングと原薬開発基本形
  6. 粒子形、結晶形などの物性評価法と事例
  7. 固体物性、結晶形などに関する製剤研究事例
  8. 結晶化の工業化、スケールアップなどについて
  9. 結晶形の申請資料に関する事項について
  10. 結晶多形、固体物性などの特許に関する事項について

第3部. コクリスタルの基礎と新規評価技術

~スクリーニングと製剤化検討を踏まえて

(2019年1月21日 15:00〜17:00)

 医薬品原薬の物性を改善する方法の1つとして、コクリスタル (共結晶、Cocrystal) の設計が注目されている。本講演では、医薬品開発における原薬の結晶形態という観点で、共結晶の基礎、代表的な探索スクリーニングや評価の手法ならびに製剤学的な応用例について解説する。特に評価手法に関しては、近年、注目されている低波数ラマン分光法を用いた手法についても平易に解説する。また、必要に応じて、レギュレーションや知財戦略といった、共結晶の開発を取り巻く最新事情についても紹介する。可能であれば、受講する2~3週間程度前に、希望する講義内容や質問を連絡していただくことで受講者のニーズに応えたい。

  1. 医薬品原薬の結晶形態に関する基礎
  2. コクリスタルの定義と設計に関する考え方
  3. レギュレーションに関する話題
  4. 知財に関するトピックス
  5. コクリスタルの探索スクリーニング
  6. コクリスタルの調製・製造方法
    • 溶媒 (スラリー) 法
    • 粉砕法
    • 溶融法
  7. 実生産を見据えた製造方法
  8. コクリスタルの製剤学的応用
    • 溶解性の改善と評価
    • 生物学的利用能の向上
    • 物理的・化学的安定性の改善
    • 製剤学的特性の改善

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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