(2019年1月11日 10:00〜12:00)
遠隔医療は、医師の間を結ぶD2Dと、医師と患者を結ぶD2Pに分けられる。D2Pの遠隔医療のうち、スマホなどを用いてリアルタイムに患者を診療するものをオンライン診療と呼ぶ。政府は、オンライン診療に診療報酬を充てて保険診療として認めた2018年は、オンライン診療元年といえる。 政府は、在宅医療を進めるだけでなく、医師の働き方を見直す意味でも、オンライン診療普及に舵を切った。医師界は、対面診療を原則とするものの、医師と患者の対話をより進めるものとして、オンライン診療を支持している。保険者である健保組合などでも、時間がとれない従業員のために、仕事場からのオンライン診療の動きが広がっている。 また、政府は、これまで保険適用を認めていなかった手術支援ロボットによる術式に対して、保険適用を認めるに至った。外科医不足を背景とした医師の働き方改革がある。新たに保険適用された術式での手術支援ロボットの使用が広まっている。
(2019年1月11日 12:45〜14:45)
手術支援ロボットの保険適用は進められているものの、保険償還は極めて抑制的である。 手術支援ロボットに対する当局の思惑を理解し、必要十分な償還を目指すための戦略は企画開発時より始める必要があり、薬機承認時までに保険導入の必然性を確立することが重要である。 本講ではそれぞれの段階で求められること、為すべき様々な活動及び保険適用希望書に盛り込む要件などについて解説する。
(2019年1月11日 15:00〜17:00)
AI/IoT、ビッグデータ等を活用した知財戦略が最近一般にも注目を集めるようになってきた。手術ロボットは、ハード面もさることながら、薬機法改正ともあいまって、プログラム自体の部分の保護も重要になってきている。このようなAI/IoT/ソフトウェアについては、審査段階における最新動向の他、権利行使上の問題もあり、さらに、医療行為関連であることから、知財の取得は非常に複雑である。これらの要点を読み解き、今後の数年間の知財戦略のポートフォリオ策定に資するヒントを皆様と一緒に考えることができればと考えております。