リチウムイオン二次電池 (LiSB) は電気自動車 (EV) やハイブリッド自動車 (HEV) 、航空機の電源としての採用が広がり、大容量・高出力な電池が実機に搭載されつつある。このため、電池の残容量や健康状態を管理するバッテリーマネージメントシステム (BMS) の重要性がますます高まっている。しかしながら、BMSを設計する技術者は電気化学デバイスとしてのLiSBの原理や特性に対する理解が浅く、一方では電池技術者は電気化学には詳しくても、電子機器に対する嫌悪感が強いように思う。以前に専門家を集めればシナジー効果が生まれるという議論があったが、単一分野に特化した専門家を集めてもシナジー効果は生まれない。広い知識を有しながら、その中でも特に得意な分野がある者でなければシナジー効果は生まれない。
本講座はこの視点から、真に機能的なBMSを構築することを支えるための電池特性の測定・評価・推定法について解説する。
- BMSって何さ? (FTAの手法で解析を進めましょう)
- BMSが管理する項目を洗い出す
- BMSの管理項目に必要な情報を絞り込む
- 必要な情報を計測する具体的な方法論を絞り込む
- 安全性にも注意をしよう。
- LiSBの基礎
- LiSBってどんなもの?
- そもそも電池って何さ?電池に過度な期待は禁物です
- 電池の歴史 (技術史) からLiSBの凄さを再認識する
- LiSBの原理と材料物性の基礎知識
- 正極
- 負極
- 電解液の機能
- 電池は電気化学反応装置 (電解装置) です!
- 基本的な計測法を俯瞰する
- 基本中の基本、充放電曲線の測定
- 充放電曲線って何さ?
- 押さえておくべきパラメータは何?
- 何がわかるの?
- 活物質が変わったらどうなるの?
- dQ/dVを使う
- dQ/dVは充放電曲線から求めます
- dQ/dVから引き出せる情報
- データの微分処理はノイズを抑えるのがカギ
- 電流休止法と電流遮断法
- 電流休止法による電池過電圧 (内部抵抗) の簡易的な分離法
- 電流休止法から電流遮断法へ (理論応答を求めなきゃ電池内部の状態はわからない)
- 電池自体をモデル化する
- モデルに対する基礎方程式は?
- 2段分布定数回路の応答関数を計算する
- 実電池の応答の解析に適用する
- インピーダンス法
- インピーダンスって何さ?
- どうやって測る?
- 何がわかるの?
- 温度も測らないとね
- LiSBって発熱量が少ないぞ
- 熱暴走の危険性
- 金属リチウムの析出によるマイクロショートを検知できるか?
- BMSとして必要な情報は現状技術で満足できるか?
講師より
解析用のExcelファイルを配布します。パソコンをお持ちいただければ、セミナーでのデモを同時に試すことができるようにしたいと思います。
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