化粧品の使用感は、食におけるおいしさに相当する重要な価値です。優れた使用感はお客さまから愛用される必須の価値なのです。この価値を高めるためには、価値の企画や設計が合理的に達成できるように、価値を正確に記述する必要があります。使用感の企画や設計に資する記述は官能評価を超えた官能開発になりますが、価値の源泉となるべく記述には更に進化させた創造型官能開発が欠かせません。この創造型官能開発の真髄を、口から口への伝言を超え、手から手の感覚の実体を伴った形で伝授します。 使用感のもつ価値の意味づけから始まり、使用感を記述するための官能変数 (言葉) の選択と尺度 (ものさし) 構成を、必要性と導入法を実例によって説明します。さらに、創造的官能評価を実感として身につけていただくために、実際のスキンケア化粧品を試料として用意し、尺度構成を中心とした実技を演習として行います。実体がつかめず創造型官能開発の導入が躊躇されていた化粧品メーカーには大きな力になると考えられます。