2011年8月25日「Aコース : 3極における規制編」
第1部
3極における医薬品包装材料の規制・規格用件・登録/求めている包装材料
(2011年8月25日 10:30~12:00)
医薬品申請には、包装に使用された方法及び包装材料の全ての記載が含まれます。
一方、医薬品の包装材料 (容器・栓等) の管理に関するGMPの要求事項は、3極GMP及びPIC/S GMPに記載されている。本講座では3極の要求事項について相違点を中心に解説します。
- 医薬品承認申請書に記載する包装材料及び包装工程
- 申請に提出すべき情報
- 米国における承認申
- EMEAの包装材料と登録申請内容と留意点
- 構成物の適合性について
- 包装の保護について
- 安全性について
- 容器・蓋システムの性能について
- 三極薬局方の規定
- 容器の種類
- プラスチック製容器
- 注射剤の容器
- 液剤の容器
- 容器・包装材料試験
- 容器・包装材料に係るGMPの要求事項
- GMP省令
- 米国CGMP
- EU-GMP及びPIC/S GMP
- 包装工程におけるGMP査察指摘事例
第2部
3極局方 (JP、EP、USP) における医薬品包装資材の品質基準と試験法の比較
(2011年8月25日 12:50~14:30)
医薬品包装資材として使用される樹脂、ゴム、ガラスの日欧米の局方の現状比較、ICHにおける整合化進捗状況、日本の課題を紹介し、又トピックスとして放射線滅菌とマスターファイル制度にも触れる。
- 医薬品包装資材の概要
- 日本薬局方 (JP) の品質基準
- プラスチック
- ガラス
- 輸液用ゴム栓
- 潤滑剤 (課長通達)
- 米国薬局方 (USP) の品質基準
- ガラス容器
- プラスチック容器及び性能試験
- ゴム栓の試験法と規格
- 欧州薬局方 (EP) の品質基準
- 容器に使用される材料
- 容器の試験法と規格
- ゴム製栓の試験法と規格
- 極の現状の比較と日本の課題
- トピックス (良くある質問)
- 包装材料への放射線滅菌の現状と課題
- 原材料マスターファイル制度の現状
- まとめ
第3部
日欧米をふまえた包装資材に含まれる化学物質と企業におけるリスク管理
(2011年8月25日 14:45~16:30)
包装資材に含まれる化学物質と健康影響、化学物質のリスク評価の基本的考え方と事例、環境ホルモン問題の最新動向、RoHSとREACHの動向、及び企業におけるリスク管理の考え方を紹介する。
- 包装を取り巻く環境
- 包装資材に含まれる化学物質
- 化学物質のリスク評価の基本的考え方
- 環境ホルモン問題に関する調査研究の最新動向
- RoHS、REACHの動向と包装資材への影響
- 企業における化学物質のりスク管理
- まとめ:企業としての対応と今後の課題
- 質疑応答・名刺交換
2011年8月26日「Bコース : 日米欧における規格・評価編」
第1部
医薬品包装資材向け機能性フィルムの開発、技術動向と要求特性
(2011年8月26日 12:30~14:00)
医薬品包装材料に対する要求特性は多くあるが、その中で酸素、水蒸気、各種ガス、光などに対するバリア特性が最も重要である。
本講演では、これらのバリア機能を持つ各種機能性フィルムの開発状況とこれらのフィルムの医薬品包装への適用状況について紹介する。
- 医薬品の品質に影響を与える要因
- 医薬品包装の要求特性
- 医薬品の包装技法と品質保持
- 防湿包装
- 真空・ガス置換包装
- 脱酸素剤封入包装
- ガスバリア包装
- 遮光包装
- 無菌・無菌化包装
- レトルト包装
- アクティブバリア包装
- 医薬品包装用機能性フィルムの種類とその開発状況
- パッシブバリアフィルム
- 樹脂系バリアフィルム
- 樹脂コートバリアフィルム
- ナノコンポジット系樹脂コート・バリアフィルム
- 透明蒸着バリアフィルム
- アクティブバリアフィルム
- 酸素吸収性アクティブバリアフィルム
- 水分吸収性フィルム
- アクティブパッケージングの医薬品包装への適用
- アクティブパッケージングの種類
- 水分吸収性フィルムの医薬品包装への適用状況
- アクティブバリア包装の医薬品包装への適用状
第2部
医薬品・食品包装材料 (プラスチック) の臭気・組成分析
(2011年8月26日 14:10~15:10)
プラスチック分析のための前処理として、試料の微粉砕法から始まり、溶媒抽出法、ソックスレー抽出法などを駆使して、プラスチックと添加剤の分離方法について細述する。次に、分取HPLCを使って添加剤及び添加剤の劣化物質などを完全分離した後、IR, NMR, MSなどを使って添加剤及び添加剤関連物質の定性分析を中心に述べる。
また、医薬品包装分野にも展開できると思われる食品容器や電子デバイス分野で使用されるプラスチック、ゴム等の熱分解-GC/MS法による組成分析とPurge and Trap-GC/MS 法によるプラスチックから発生する極微量の臭気ガス (発ガス) の分析について説明する。
- プラスチックの冷凍粉砕
- プラスチックと添加剤の分離が容易になる
- 粉砕技術余話:加硫ゴムの透過赤外スペクトルが測定可能
- 溶媒抽出法
- 溶媒選択のコツ
- キューリーポイント法による抽出法
- プラスチックと添加剤をSPE法で簡単分離
- 含石油試料でも添加剤を簡単分離
- 分取HPLCは、最も優れた分離手段、リサイクル分離法
- 劣化した添加剤、着色原因物質の構造決定
- プラスチックの組成分析と臭気分析
- キューリーポイント熱分解-GC/MSで容易に組成分析
- 臭素系難燃材分析
- 簡単な花の香気分析法
- 電子デバイスに使われるプラスチックの発ガス分析
第3部
包装資材 (医薬品及び食品) の安全性評価試験とリスク評価方法
(2011年8月26日 15:20~16:20)
包装資材における安全性評価の中でポイントになるのは、包装資材から内容物への移行の問題である。
この講演では、欧米日の法規制と業界の自主規格について概要を紹介するとともに、推定摂取量の評価に係る溶出試験、許容摂取量に係る毒性試験の具体的手続きを示し、これらを基にリスク評価を行うプロセスを紹介する。
- はじめに
- 欧米日の法規制と業界の自主規格
- 安全性評価試験
- 溶出試験
- 溶出試験条件
- 溶出試験方法
- 標準化された溶出試験
- 溶出試験結果
- 毒性試験
- 変異原性試験 (復帰突然変異試験)
- 変異原性試験 (染色体異常試験)
- 変異原性試験 (小核試験)
- 亜慢性・慢性経口毒性試験
- リスク評価方法
- おわりに