ARヘッドアップディスプレイにおけるドライバーの視覚特性とHMIへの応用

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プログラム

第1部 生理光学の立場からみたヘッドアップディスプレイの安全性

(2019年1月23日 10:30〜12:10)

 自動車用ヘッドアップディスプレイ (headupdisplay:HUD) は、自動車運転中の正面に近い位置かつ遠方に情報を提示できることから、注視対象に向ける眼球運動量が少なく、かつ眼の焦点調節に要する時間を短縮できる。したがって、視認時間が短くなり、交通事故や眼疲労の低減が期待できる。 本講演では、前半にHUDの生理学的安全性を述べ、後半は、眼光学の基礎知識、加齢に伴う視覚変化に関する知識、生体計測技術、ユーザビリティのノウハウなどを活かし、視覚的ニーズに応じるための理想的なデザインである「視覚中心設計」について、事例とともに紹介する。以前より本セミナーを担当しているが、新しい点として、生理光学の基礎を多めに追記する。

  1. 生理光学の観点からヘッドアップディスプレイが求められる背景
  2. ヘッドアップディスプレイ使用時の生理光学
    1. 瞳孔と調節、眼球運動、視力、視野の基礎
    2. ヘッドアップディスプレイの視線と視認時間
    3. ヘッドアップディスプレイの虚像提示位置と調節・瞳孔反応
  3. ヘッドアップディスプレイに関する既報
  4. 生理的観点からヘッドアップディスレイの安全性と今後求められるもの
  5. 視覚中心設計からHUDを考える
    1. 正面に近く、焦点調節が少ない
    2. 適度な眼球収差
    3. 加齢変化を考慮する
    4. 対象物が明るく、大きく、鮮明
    5. 無意識を意識する

第2部 AR表示におけるドライバーの視覚特性と認識メカニズム

(2019年1月23日 13:00〜14:40)

 VR技術から派生したAR技術の自動車への応用は、「自動車用ヘッドアップディスプレイの進化発展形態」に位置すると考えられる。  このAR表示装置は所謂、認知時間が短く、自動車表示装置として極めて優れている。本講義ではこの優位性はいかなるメカニズムから来るのか実験的に解き明かす。またこの種のAR表示装置を自動車に応用するときどのような用い方が現実的であろうか考察したい。

  1. AR技術
  2. 自動車におけるAR表示
  3. 指示型表示への応用
  4. AR表示装置の応答特性
  5. 自動車表示装置の応答特性とAR表示装置の比較
  6. 画角比依存
  7. 認知メカニズム
  8. 両眼二重視と視距離
  9. 指示表示の応用例
  10. まとめ

第3部 自動車コクピットにおけるHMI機能とHUDへの応用戦略

(2019年1月23日 14:50〜16:30)

 自動車のコクピットにおいて、人とクルマの接点となるHMIデバイスに関する要素技術には様々なものがある。この分野では、魅力的な商品としての価値を訴求する一面もあるが、その前に安全に安心して使えるHMIの開発を人間中心に考えて進めることが重要である。  特にHUDやメータ、そして今後の開発動向が注目される電子ミラーも含めてディスプレイデバイスについては、人間の視覚特性や認知特性を考慮した開発が肝要となる。それぞれの機能に応じた要件について考察する。

  1. クルマの安全とは
  2. クルマが進化する方向
  3. 人間中心で考えるコクピットHMI
    1. 目指す状態
    2. ドライバディストラクションとは
    3. 人間の特性に応じたドライバディストラクションの低減
    4. “意識のわき見”を防ぐためのレイアウトの整理
    5. ディスプレイの工夫で“見るわき見”の時間の最小化
  4. HMIデバイスの開発指針
    1. ヘッドアップディスプレイ
    2. メータ
    3. コマンダーコントロール
    4. その他 (電子ミラーなど)
  5. コクピットHMIの今後

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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