適正な知財コストの考え方と権利維持、放棄の決め方

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プログラム

第1部. 特許の棚卸しによる維持、放棄基準の決め方

(2018年12月20日 10:00〜11:30)

 今日の企業において“経営に資する知財”“事業貢献できる知財”がますます求められる状況下、保有特許の棚卸しを通じてその資産価値・コスト効率の向上を図ることは知財戦略の一翼を担う重要な活動といえます。特許の維持・放棄の判断にあたっても必要十分な情報を基にして個別的配慮と全体最適視点を併せた総合的な検討が必要となり、単なる管理業務の枠を越えたポートフォリオの質を高めるための積極的な取り組みが望まれます。  本セミナーでは、グローバル対応の観点もふまえた、あるべき知財活動としての「特許の棚卸し」について考えてみたいと思います。

  1. はじめに
  2. 棚卸しによる資産価値の向上
  3. 価値評価に必要な情報
  4. 特許網としての検討
  5. タイミングの考慮
  6. 他の知財活動とのバランス
  7. 棚卸しによるコスト効率の向上
  8. 誰が負担すべきか
  9. 誰が判断すべきか
  10. 判断バイアスをどう修正するか
  11. 休眠特許の「活用」について
  12. 棚卸しを通じた知財教育

第2部. 適正な知財コストの考え方と権利維持、放棄の妥当性判断

~海外出願特許の知財価値評価~

(2018年12月20日 12:15〜13:45)

 企業においては、知的財産権を重要な経営資源として、戦略的な権利化、管理、活用が必要である。しかしながら特に海外出願特許の管理においては、権利化から年金の支払いまで多くの費用が必要であることから、コストとバランスさせ適正に管理することが難しいことも事実である。  Hondaがグローバルに知的財産権を権利化、管理、活用するにあたって直面した課題に取り組んだ実例を通じて、知的財産権の価値評価を通じた適正な権利の維持、放棄の判断のヒントをご紹介する。

  1. Hondaの紹介
  2. Honda知的財産部門の普遍的役割
  3. 知的財産組織と職掌範囲の概要
  4. 知的財産戦略の概要
  5. 知的財産権の取得状況、活用状況
  6. ライバルとの対峙状況
  7. ポートフォリオの適正化
  8. コスト構造の把握の仕方
  9. 出願国選定、年金維持放棄の考え方
  10. 管理システムについて

第3部. NISSHAにおける権利維持、放棄の考え方

(2018年12月20日 14:00〜15:30)

 開発成果として生み出された発明について特許出願を行い、競合会社に負けないようにするためにできるだけ多くの特許権を保有することは、企業の知財活動における重要事項のひとつである。とはいえ、知財活動を長年継続していると、いつの間にか不要特許が蓄積され、特許に関する費用も無視できない金額になってくる。  本セミナーでは、このような状況に際して当社が取り組んだ特許の権利維持と放棄の実務について説明する。また、特許に対する評価が開発部門と知財部門とにおいて異なった場合の対応について当社事例を紹介する。

  1. 当社概要
  2. 知財方針
  3. 特許出願
  4. 権利維持・放棄
  5. 開発部門との関係

第4部. 知財経営の観点から判断した特許権の適正な保有件数

(2018年12月20日 15:45〜17:15)

 戦略的に特許権の適正な保有件数を考えるに際し、特許権を単独で扱うべきではない。「知的財産」より広い守備範囲を有する「知財」として捉えた上で、適切な評価軸を選定し、「知財」をファミリーとして評価する等の工夫が必要である。その前提として、デザイン思考による与益の設計・ビジョンの策定・戦略立案等が重要であり、それらを基礎にし、客観的な指標を用いて保有件数を検討する必要がある。ただし、客観的な指標は客観性を裏付ける仕掛け(理論モデル)を前提にすべきであり、特許を取巻く様々な要因を考慮する必要がある。  そこで、いくつかの論点を基に知財経営の観点から特許権の適正な保有件数の決定に必要な考え方について述べる。

  1. 「知財」と「知的財産」
  2. 「知財の与益」とは
  3. 知財経営におけるデザイン思考の重要性、及び戦略との関係
  4. 数量指標の戦略性
  5. 質的評価を裏付ける数量指標
  6. 特許発明に附帯する有用な秘密情報
  7. 特許の公開制度から得られる数量指標
  8. 特許ファミリー主義の評価
  9. 相対的時間軸に基づく戦略的評価
  10. グローバル特許の戦略評価
  11. 知財経営の観点から判断する特許権の適正な保有件数の考え方

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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