再現性を備えた革新的な新規製品・事業・サービス創出法

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日本企業の多くが、優れた技術を持ちながら、なかなか社会にインパクトを与えるようなイノベーションを生み出せないでいます。イノベーションとは、単なる技術革新ではありません。人々がまったく自覚していない潜在的なニーズや欲求を、思いもかけなかった方法で叶えることこそがイノベーションです。  では、イノベーションにつながるような潜在ニーズとは、いったいどのようなものでしょうか?どう発見すればいいのでしょうか? 実は、多くのイノベーションが、人間の「矛盾」するようなニーズや欲求を叶える形で生み出されてきました。iPhoneも、Airbnbもしかり。人間は、実に都合のいい、非合理的な「矛盾」や「相反」を内包するニーズや欲求を抱きます。しかし、非合理的であればあるほど、無意識のうちに理性的に却下するため表面に現れず、「潜在化」することになります。つまり、この「矛盾」したニーズこそが、イノベーションにつながる「潜在ニーズ」なのです。  本講座では、この「矛盾」したニーズ (潜在ニーズ) を、どのようにしてあぶり出し、解像度を高め、イノベーション開発テーマを見出すのか、多くの事例をもとに考察を深めていきます。その中で、モノからサービスへ、UX、感性品質などへ、議論の領域を広げていきます。また、目標とするイノベーションレベルに合わせて、どう本質的なニーズを抽出するか。さらに、技術・モノ偏重になりがちな仕事環境の中で、常に「人」を念頭にニーズや感情にアクセスし、マネジメントを含めて組織でどう共有していくか、進め方や方法論についても紹介します。  後半は、実践的なワークショップ演習。「自動運転車」をテーマに、異業種のメンバーで構成されたグループで、取り組んでいただきます。

  1. 「矛盾」したニーズを叶える、一見「矛盾」した解決策に、イノベーションのタネがある
    1. 矛盾したニーズを解決したイノベーション事例
      • iPhone
      • Airbub
      • フリクションペン
      • ライザップ
      • LINEスタンプ
    2. なぜ、矛盾したニーズ (潜在ニーズ) を解決することがイノベーションにつながるのか?
    3. 矛盾したニーズとは何か?
    4. 一見矛盾した解決策とは何か?
    5. 矛盾したニーズ/解決策の3分類と事例
      • Conflict (矛盾) 型ニーズ/解決策
      • Friction (葛藤) 型ニーズ/解決策
      • Trade-off (相反) 型ニーズ/解決策
    6. 矛盾ニーズからイノベーション開発への構造・フレームワーク
  2. 矛盾の構造:矛盾ニーズ・欲求は、どこに潜在しているのか?
    1. 人の根源的なニーズ・欲求:Human truth
    2. 製品カテゴリーへの欲求:Category truth
    3. ニーズ・欲求の3分類
      • 理性的なニーズ:Functional needs … 頭
      • 情緒的なニーズ:Emotional needs … 心
      • 感覚的なニーズ:Sensory needs … 五感
    4. 感性品質:Perceived Quality
  3. 目標とするイノベーションレベルに合わせて、ニーズ・欲求の矛盾レベルを設定する
    1. 矛盾ニーズの根源度を上げれば、イノベーションレベルが上がる
    2. 「馬」しかない時代に、潜在ニーズから「自動車」をつくれるだろうか?
      • 製品カテゴリー内での矛盾:「馬」というカテゴリー内での矛盾
      • 根源ニーズと製品カテゴリー間での矛盾:「移動」と「馬」の矛盾
      • 根源ニーズ間での矛盾:「移動」と「時間・手間…」の矛盾
    3. 解決策のカテゴリー視野を広げると、イノベーションレベルが上がる:馬→乗り物→移動
    4. 解決策の領域を広げると、イノベーションレベルが上がる:製品・サービス・UX・ビジネスモデル …
    5. あくまで「馬」をつくれ、売れと言われたら、どうするか?
  4. 矛盾ニーズからイノベーションへの開発プロセス
    1. 自社の技術的な強みの棚卸し
    2. 市場機会の3領域から、矛盾抽出のスターティングポイントを設定
      • Target:「人」の拡大
      • Situation:使用・利用「シーン」の拡大
      • Purpose:使用・利用「目的」の拡大
    3. ニーズ・欲求の間にある「矛盾」の発見・抽出
    4. 一見矛盾するような「解決策」の創出
    5. 矛盾の解決を実現する技術・仕組み・ビジネスモデルの構築
    6. プロトタイピングと検証
  5. 組織での取り組み方
    1. 意思決定者 (トップマネジメント) とのすり合わせ
      • 目的/アウトプットイメージ/イノベーションレベル等、目標設定の共有が必須
    2. 関与 (インボルブメント) を高めるメリット
    3. 部門横断的な「創発的な取り組み」
    4. 矛盾イノベーション・ワークショップ
  6. 確実に来る未来を想定して考えるイノベーション
    1. 確実に来る未来
    2. 未来におけるシチュエーション設定
    3. 未来の矛盾ニーズをどう探索するか?
    4. 「人」の短編ドキュメンタリーの「絵コンテ」を描く
    5. イノベーション後の「人」の姿を「絵コンテ」で描く
  7. 演習ワークショップ:「自動運転車」
    1. 「自動運転車」における人の矛盾ニーズを探る
      • 自動運転車の人の行動・感情・気持ちを「絵コンテ」にする
      • 矛盾したニーズ・欲求を見つけ出す
    2. 矛盾ニーズを解決する、イノベーションテーマを開発する
      • 一見矛盾するような「解決策」になっているか
      • イノベーション後の人の姿を「絵コンテ」で描く
      • 実現への技術・仕組み・ビジネスモデルを考える
    3. 各グループから発表
    4. 投票 (相互評価) ・講評・まとめ

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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