現在、繊維強化プラスチックは航空機構造、船舶構造への適用が広く進んでいます。さらに近年、自動車構造への応用に関しても研究開発が泳力的に進められていいます。これらの実機への応用において構造の安全を保つためには、その長期耐久性に関する知見が不可欠です。
本セミナーでは、繊維強化プラスチック積層板の長期耐久性について、とくに疲労に関する従来の知見を中心に解説するとともに、疲労寿命予測、クリープ破断寿命予測といった長期耐久性に関わる寿命予測に関する手法の基本的な考え方について解説します。
- FRPの疲労
- FRPの疲労現象
- 疲労とは
- 金属材料とFRPの疲労機構の違い
- FRPの疲労機構 (疑似等方性板)
- 繰返し数と疲労損傷発達の関係
- FRPの疲労機構 (不連続繊維強化)
- FRPの疲労特性
- CFRP、 GFRPの疲労特性の一般的傾向
- FRPの疲労に及ぼす各種要因の影響
- 母材および環境温度の影響
- 圧縮 – 圧縮負荷による疲労
- 積層構成、繊維配置形式の影響
- 平均応力の影響
- 繰返周波数の影響
- 切り欠きの影響
- FRPの疲労寿命予測 (等寿命線図による平均応力の影響の予測)
- 等寿命線図とは
- 等寿命線図の作成
- FRPのクリープ
- FRPのクリープ現象とクリープ特性
- クリープとは
- クリープ変形
- 各種FRPのクリープ破断強度
- FRPのクリープ応答、クリープ破断寿命の予測
- FRPのクリープ応答
- クリープ応答の予測
- 時間 – 温度換算則とは
- 時間 – 温度換算則のCFRPへの適用