量子センサの開発動向と高感度化技術

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プログラム

第1部 超伝導量子回路を用いた量子センサ

(2019年1月17日 10:00〜11:30)

 超伝導量子ビットは、制御性・拡張性に優れた固体素子として注目され、飛躍的に発展してきました。近年、量子コンピュータのみならず、量子シミュレーション、量子センシングといった新しい応用先に向けた研究も進んでいます。  本講演では、超伝導磁束量子ビットの特徴を解説した後、磁束量子ビットを用いて電子スピンを検出する技術を紹介します。さらに、電子スピン集団を超伝導量子ビット用の量子メモリとして利用するハイブリッド技術と、それを応用したハイブリッド量子センサの可能性を紹介します。

  1. 量子情報処理技術
  2. 超伝導量子ビット
    1. 超伝導磁束量子ビット
    2. 巨視的量子重ね合わせ
  3. 量子センシング
    1. 量子磁場センサ
    2. 電子スピン共鳴 (ESR)
    3. 超伝導量子回路を用いたESR
  4. 量子ハイブリッドデバイス
    1. 電子スピン集団を用いた量子メモリ
    2. ハイブリッド量子センサ
  5. まとめ

第2部 ダイヤモンドNV中心の生成制御と高感度磁場センシングへの応用

(2019年1月17日 12:10〜13:40)

 ダイヤモンド中窒素 – 空孔中心 (NV中心) に局在した電子スピンは、室温において長いコヒーレンス時間を有し、光やマイクロ波による状態の初期化・制御・読み出しが容易なことから、量子コヒーレンスを利用した超高感度・高空間分解能磁場センサへの応用が期待されている。  本講演では、NV中心を利用したAC磁場センシングについて、新規サンプル作製法による高感度NV中心の生成や、電子スピン量子制御による新しいセンシング技術の開発について、最近の我々の研究成果を紹介する。

  1. ダイヤモンドNV中心の基礎
  2. NV中心における電子スピンの光検出磁気共鳴と量子センシングへの応用
  3. 窒素ドープCVD成長によるダイヤモンド中心の生成制御
  4. NV中心による交流磁場センシングのデモンストレーション
  5. NV中心による交流磁場センシングのための量子プロトコル開発

第3部 ダイヤモンド量子センサにおける高感度化研究

(2019年1月17日 13:50〜15:20)

 ダイヤモンド中のNV中心は近年、超高感度・超高分解能センサ、バイオ応用等の幅広い分野において学術および応用の両面から注目されている。センサとしては主に磁場、電場、温度などのセンサとして注目され、既存のものよりも桁違いに高い感度を持つセンサ素子への応用が期待されている。本講座では測定法等の基本的なことから最近のトピックスまで紹介する。

  1. 序論
    1. ダイヤモンド中のNV中心
    2. NV中心を用いた量子センサに関するトピックス
  2. NV中心を用いた量子センサに関する基本的な技術
    1. NV中心の作製法
    2. NV中心のスピンの計測方法
    3. 様々な量子センシング技術
  3. 近年の我々の研究成果
    1. ダイヤモンド量子センサにおけるN – V軸方向の制御と高感度化
    2. ダイヤモンド量子センサの高感度化技術
  4. まとめ

第4部 電子線照射・イオン注入によるNV中心の作製技術

(2019年1月17日 15:30〜17:00)

 量子状態の変化を利用した量子センサは、かつてない高感度計測システムが構築できると期待されている。量子センサの中でもダイヤモンドNV中心は最も研究・開発が進んでいることから、本講座では特にNV中心に焦点を当てる。量子センサを開発する上で、最も重要なポイントの一つは、如何に性能に優れたNV中心を作製できるか? といっても過言ではない。  本講座は、ダイヤモンドNV中心の作製法の一つである「量子ビーム」法の現状を紹介する。

  1. ワイドギャップ半導体中の点欠陥 (カラーセンター)
    1. カラーセンターを利用した量子センシング
    2. カラーセンターの種類
    3. ダイヤモンドNV中心
  2. ダイヤモンドNV中心の形成
    1. NV中心の形成技術
    2. 量子ビーム (電子線・イオン) の紹介
    3. 電子線を使ったNV中心の形成
    4. イオンビームを使ったNV中心の形成
  3. 量子センサの利用例
    1. 結晶ダイヤモンドNV中心の利用例
    2. ナノダイヤモンドNV中心の利用例

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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