第1部. 生体組織接着性ゲルの癒着防止材への応用
(2018年12月17日 10:00〜11:30)
安全な合成高分子を特殊な方法で混合し、生体組織に強く接着し、さらに生体内で可溶化して局所から消失する「生体組織接着性ゲル」を開発した。その背景、理論について解説し、止血材、癒着防止材としての機能、臨床での効果、商品化の経緯を紹介する。
- 生体組織接着性材料
- 組織接着性材料の現状と問題点
- 合成組織接着性高分子;ポリアクリル酸 (PAA)
- PAAとポリビニルピロリドン (PVP) の水素結合ゲル
- 組織接着性PAA/PVPゲルの開発
- 生分解性
- 一般の生分解性材料
- PAA/PVPゲルの生体内での可溶化
- PAA/PVPゲルの注射投与と生体内での膨潤挙動
- 注射投与が可能な水素結合ゲル
- PAA/PVPゲルの生体内膨潤挙動
- PAA/PVPゲル注射投与の臨床応用
- PAA/PVPゲルの止血材への応用
- 止血材に必要な性能
- PAA/PVPゲルの止血効果と臨床研究
- PAA/PVPゲル止血材の商品化
- PAA/PVPゲルの癒着防止材への応用
- 癒着防止材に必要な性能
- PAA/PVPゲルの癒着防止効果
第2部. 泌尿器科手術での癒着防止材のあり方について
(2018年12月17日 12:30〜13:50)
本セミナーでは、泌尿器科手術の特性、泌尿器科腹腔鏡手術におけるアプローチ方法の違い、癒着防止はなぜ必要か、術式から器具に要求されることについて解説いたします。
- 泌尿器科での内視鏡手術
- 止血と止血材
- 止血装置
- 癒着とは?~泌尿器臓器の位置関係と,後腹膜アプローチ手術
- 癒着防止剤の実際 (貼付式,スプレー式など) ~メリット・デメリット
- 癒着症例 (ビデオ)
第3部. 婦人科腹腔鏡手術におけるアドスプレーの使用感
(2018年12月17日 14:05〜15:35)
演者は婦人科内視鏡手術を専門としており、根治性を損なわずに術後のQOLをより高く維持できる手術手技を研究し、実践している。
術後の癒着は大きな問題で、婦人科手術でも癒着防止材を使用する機会が多い。
本講座ではスプレー式癒着防止材を中心に、シート型癒着防止材との比較をしながら、適切な使用法、使用感について解説する。
- 婦人科内視鏡手術の紹介
- 癒着の発生と防止材の考え方
- スプレー型癒着防止材の使用方法
第4部. 消化器外科領域における癒着防止材に関して
(2018年12月17日 15:50〜17:00)
現在、消化器外科領域で保険収載されている癒着防止剤は材質の違う3種類がある。今回スプレー型癒着防止材を中心にそれぞれの特徴と違いについて述べる。
- 癒着防止材
- フィルム型
- スプレー型
- シート型
- 実臨床での癒着防止材
- 使用方法
- 使用感
- 効果
※スプレー型,フィルム型の癒着防止材を中心に