有機EL用バリアフィルム、封止材のバリア性向上と性能評価技術

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本セミナーでは、有機デバイス封止材について解説し、フレキシブル性、透明性を下げずにバリア性、耐久性を上げる手法について詳解いたします。

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プログラム

第1部 有機EL用封止フィルムの設計指針と粘土を用いたバリアフィルムの開発

(2018年12月20日 10:30〜12:00)

 粘土などの平板状ナノフィラーをプラスチックに混合し、フィルムに平行に配向させることによって高いガスバリア性フィルムを開発することができる。  本講演では、種々のバリアフィルムの解説・設計指針を紹介するとともに、粘土などのナノフィラーの紹介と、高いガスバリア性・水蒸気バリア性を付与するための技術について解説する。

  1. バリアフィルムの開発動向
    1. バリアフィルムの要求性能
      • 各製品で要求されるガスバリア値
    2. 各社バリアフィルムの開発状況
      • バリア材の構造
      • バリア性フィルム市場
      • 各種高分子フィルムのバリア性
      • 各種透明蒸着フィルムのバリア性
      • 多積層バリア
      • 各社バリアフィルム開発状況
      • さらなるハイバリアに向けた設計指針
  2. 水蒸気バリア性の評価
  3. 粘土膜の製造
    1. 粘土と成膜性
    2. 製膜プロセス
    3. 特性
    4. 応用例
    5. 産業化スキーム

第2部 フレキシブル有機EL用バリア材料と水蒸気バリア性評価

(2018年12月20日 12:45〜14:15)

 有機ELは極微量の水分でも性能が低下してしまうため、バリア材料を用いた封止が必要不可欠です。  本講座では有機ELに用いられるバリア材料の種類や封止方式についてご紹介します。また、バリア材料の評価手法について、水蒸気透過のメカニズム、多種多様な評価手法、有機ELに必要とされる水蒸気透過度 (WVTR) 10 – 6 g m – 2 day – 1レベルの水蒸気バリア性を評価可能な最新技術まで、詳細に解説いたします。これらの知見が新規バリア材料の開発や有機ELデバイス材料選定の一助となることを期待します。

  1. 有機ELにおける封止の必要性
  2. フレキシブル有機ELの封止方式について
    1. フレキシブル基板
    2. ダム&フィル封止
    3. 液状材料を用いた全面封止
    4. PSA (Pressure Sensitive Adhesive) フィルムを用いた封止
    5. 薄膜封止 (TFE: Thin Film Encapsulation)
  3. フレキシブル有機EL向け材料の水蒸気バリア性評価
    1. 水蒸気バリア性評価の指標
    2. バリア材料の水蒸気透過メカニズム
    3. 多種多様な水蒸気バリア性評価手法
    4. 水蒸気バリア性評価の課題
    5. MA法 (Modified differential pressure method)
    6. 接着剤の水蒸気バリア性評価
  4. まとめ

第3部 透明SiNxバリア膜の低温プラズマ形成とバリア性評価

(2018年12月20日 14:30〜16:00)

 有機EL封止用SiNx膜の低温プラズマ形成法として、種々のプラズマ源の特徴からダメージの少ない成膜法について説明する。また、SiNx膜構造と光透過率の関係を、XPS等を用いた解析結果から述べる。さらに、SiNx/SiONx積層構造によるバリア性向上についても膜の透過率、有機EL素子の恒温恒湿評価の結果を紹介する。

  1. 種々のプラズマCVD法の紹介
  2. 低損傷プロセスとしての表面波プラズマCVD法の概略
  3. 透明窒化ケイ素膜の材料設計
    1. SiN組成と光透過率の関係
    2. 透明SiN膜の構造 (XPSによる構造解析)
  4. バリア性向上のための指針
    1. バリア性評価方法
    2. 膜の高密度化
    3. 膜中水素濃度、膜密度、水蒸気透過率の関係
    4. Caテストによるバリア性評価
  5. 積層構造によるバリア性向上効果
    1. SiONx/SiN積層構造
  6. 有機EL素子の信頼性評価
    1. ガラス封止構造での信頼性評価
    2. 薄膜封止構造での信頼性評価

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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