第1部 スラリー・ペーストの 調製・分散と安定化
(2018年12月21日 10:00〜12:30)
粉体分散系のスラリー・ペースト中に含まれる粉体間の付着力、粉体 – 液体間の親和性やDLVO理を知ることにより、分散、凝集のメカニズムについて理解を深め、スラリー・ペーストの分散性に関するトラブルに対処できるように、積極的な分散安定化手法について概説します。
- はじめに (不思議な粉)
- 粉体、スラリー・ペーストの分散・凝集メカニズム
- スラリー・ペーストの調製
- 粉体間にはたらく付着力
- 粉体の力学的特性 (粉体の流動性)
- 粉体と溶媒との親和性 (濡れ)
- スラリー・ペースト中の粉体の表面電位
- 液相における粉体の分散と凝集 (DLVO理論)
- 粉体の表面改質・スラリー・ペーストの分散安定化法
- 吸着の原理
- 界面活性剤の吸着による表面改質
- 水溶性高分子の吸着による表面改質
- カップリング剤処理による表面改質
- 粉砕法 (メカノケミカル法) による表面改質
- 粉砕機を用いたスラリー・ペーストの調製
- おわりに (まとめ)
第2部 粘弾性測定によるスラリー・ペーストの 分散性・塗工性評価技術
(2018年12月21日 14:40〜16:00)
電子材料からセラミックス、化粧品や食品、医薬品に至るまでサンプル中に含まれる粒子の微小化、微細化が進められており、その分散状態 (均一、不均一、凝集、長期安定性、粒度分布) の評価が必須となっている。これまでサンプルの流動特性の評価手法として、粘度測定が一般的であったが、サンプルの多様化、複雑化によりその分散挙動等の評価が困難となっている。そこで、近年サンプルの粘性特性と弾性特性の同時評価を行う粘弾性評価 (レオロジー評価) による数値化が注目を集めている。
本講では、粘弾性測定の基礎から微粒子分散系サンプルの分散特性、塗工特性、塗膜形成過程の評価方法を実際の測定事例と共に、測定機器や設備見学を交え紹介する。
- 粘弾性測定とは
- 粘弾性・粘弾性体とは ~身近に存在する粘弾性物質~
- 従来の粘度特性評価機とは ~回転粘度計の特徴と測定の限界~
- 粘弾性測定装置とは ~最新の粘弾性測定装置の特徴~
- 粘弾性測定の基礎
- 粘弾性測定の概要 ~回転測定と振動測定~
- 回転 (静的) 測定の概要と応用例
- 回転測定の概要 ~変形方法、粘弾性変数~
- 回転測定応用例 (流動性評価)
- ニュートン流動現象 ~粘度が回転によらず一定?~
- ダイラタント現象 ~粘度が回転と共に上昇?~
- シアシニング現象 ~粘度が回転と共に下降?、そのメカニズム~
- 塗工特性評価 ~塗工性能評価 (タレ性、レベリング性) ~
- 塗膜形成評価 ~塗布後の塗膜形成過程評価 (溶剤系塗料の溶媒の揮発過程) ~
- 振動 (動的) 測定の概要と応用例
- 振動測定の概要~変形方法、粘弾性変数~
- 振動測定応用例 (分散性評価)
- ひずみ分散測定 ~分散性 (均一、不均一、凝集) 、粒度分布の違い~
- 周波数分散測定 ~分散性 (長期分散安定性評価) ~
- 温度分散測定 ~塗膜形成過程評価 (熱硬化性塗料の熱硬化過程) ~
※終了後の個別相談は自由