粉・粒を扱うプロセスは、多くの分野でその過程形態として使われているが、最終製品として目に見えるケースは多くはない。液体や気体と異なって、微小固体の集合体である粉体はその莫大な表面積の大きさから、「詰まる・くっつく」等の独特のトラブルがある。
意外に知られていないが、その「粉体」の扱いを適正に処理することが、専門業界としては「粉体プロセス技術」として確立している。特に新しい機能性材料を創製する業務を遂行するには、必ず知っておかなければならない、基礎的な技術である。
本講演では、透明なスケルトンモデルを駆使して、機器内での「粉体の挙動」を目で見える形にして「体感」として粉体の動きが「刻々と変化してゆく様」を目の前で見てゆく。
またセミナー講師の体験から、簡単なスケールアップの実例を挙げ、計算式の意味するところ、さらに、優先的に効果のあるパラメーターを実感する講義を行う。
講師のヨーロッパにおける勤務経験から、2018年の4月のシカゴの粉体工業展、6月のドイツにおける化学工業展示会;ACHEMA取材をしており、「これから IoT、ビッグデーターの扱い」について、ヨーロッパの動向をご報告する。
日本粉体工業技術協会の協会誌「粉体技術、11月号」に一部取材報告を掲載したが、さらに詳しい解説を行う。
- はじめに
- 粉・粒に関わる単位操作全体を、様々な分野で俯瞰する。
- 業界で扱われている粉体技術の影響、機能性粒子の活躍の状態を一部紹介する。
- なぜ、粉を扱うプロセスにトラブルが多いのか。
- 粉粒の「形状による分離現象」はなぜ発生し、それらはどうしたら排除できるのか?
- コストを抑えたトラブル対策は、 どのような方法で構築するのか?
- IoTの手法が発展することによって これからのプロセスはどうなってゆくのか?
- 乾燥操作
- 乾燥操作の基本
- 乾燥原理の分類 ~物性による適性乾燥原理の選定~
- 乾燥カーブと主たるパラメーター ~スケールアップには乾燥曲線が必須~
- 乾燥装置の分類 ~どの原理を利用した装置か理解する~
- 乾燥装置選定の考え方。
- 乾燥操作の実際
- スケールアップ;直接乾燥分野
- スケールアップ;間接乾燥分野
- その他の乾燥分野 ~透明モデルでの体験~
- 粉砕操作
- 粉砕操作の基本
- 粉砕原理の分類 ~新しい粉砕装置の出現~
- 粉砕機のパラメーター
- 粉砕装置の分類
- 粉砕装置選定の考え方
- 粉砕操作の実際 ~粉砕式の歴史的経緯~
- 回分式粉砕分野
- 連続式粉砕分野
- その他の粉砕分野 ~メカノケミカル・リアクションとは?~
- 混合操作・造粒操作 ~生成粒子の機能によって、造粒原理を選択する~
- 造粒操作の基本
- 混合操作・造粒原理の分類
- 造粒終点と主たるパラメーター優先順位
- 造粒装置の分類
- 造粒装置の選定。
- ダマにならず溶けやすい粒の造粒。硬くしっかりした粒の造粒は?
- 目的部位で分散し、粒子機能を発揮するための柔らかい造粒は?
- 機能性粒子の創成。表面改質、複合化。
- 造粒操作のスケールアップ。回分から連続操作。
- 造粒とバインダー
- 歩留まり向上と整粒
- 造粒操作をシステムとして考える
- 粉体機器のトラブル対応
- トラブルの原因、 (複雑な事象ほど、シンプルに分解する)
- トラブルの分類、実際の例を挙げて一緒に考える。
- トラブル解決例、答えは一つでは無いが、実例を紹介する。
- トラブルを予測し対策、エスケープルートの考え方。
- IT化にともなうトラブルの新しい可能性。
- まとめ
- これから求められる「粒子挙動の見える化」。 数値シミュレーションの役割。
- 体験したことを分類して応用が利くようにする為には?
- この分野で、技術者が学べること。失敗から学ぶこと。
- 粉・粒を扱う技術に求められるもの ~IoT.AI.VR、AVの応用の始まり~
- 2018年4月の「シカゴ;パウダーバルクソリッドショウ、粉体工業展」の傾向。
- 2018年6月の「フランクフルト;ACHEMA:化学工業プラント展」の傾向。
- 透明スケルトンモデルを、講演の中で順次動かし、器内の粉体挙動を確認します。
案内割引・複数名同時申込割引について
R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。
- R&D支援センターからの案内を希望する方
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
- R&D支援センターからの案内を希望しない方
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)