本セミナーでは、近軸光学の基礎からレンズやミラーを用いた光学系の設計技術までわかりやすく解説いたします。
近年、レンズや鏡を用いた光学技術の応用はますますの広がりを見せています。光学素子の製造技術の進歩や光源や光検知器の周辺機器の技術革新も相俟って、究極的な光学性能 (回折限界) を要求する光学系、自由曲面を含む非球面を使った技巧的な光学系、複数の条件で結像条件を満たすズーム光学系など、光学設計者に求められる設計レベルはより高度なものになっています。こうしたハイレベルの光学設計においても、基本である近軸光学の重要度は変わることはありません。洗練された収差補正技術や波動光学的特性を駆使した光学系であっても、そこには一部の例外を除いて必ず近軸光学が成立しているからです。近軸光学の知識を用いれば、成立不能な光学系のために光学設計ソフトウェアと格闘する時間を節約できますし、設計に行き詰ったときに新しい光学系を発想するための羅針盤にもなります。 本講義では、光学設計の基本である近軸光学の理論と知識のおさらいを行います。近軸光学に現れる公式は、”実はたった一つの法則からすべて導くことが可能”です。それを体感していただくことで、初学者によくみられる近軸光学多くの公式を持て余してしてしまう苦悩からも解放されることでしょう。
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