(2018年11月26日 10:00〜11:30)
粘着・剥離現象のメカニズムについて実例・理論的枠組みを紹介する。 (1) 粘着剤の代表的な材料である高分子の力学物性 (粘弾性・時間温度換算則) 、ならびに、粘着の3要素 (タック・保持力・粘着力) について、それらの意味をレオロジーの観点から説明する。粘着剤の開発においては、「くっつきやすくはがしやすい」粘着剤が良いとされる事が多いが、このような良い粘着剤を推定する経験則を紹介する。 (2) 剥離時の粘着剤は大変形し、様々な特徴的な形態が形成される。このような形態形成を引き起こす不安定性 (フィンガリング不安定性) を解説し、タック測定時、および、テープ剥離時における形態形成の実例を紹介する。 (3) テープ剥離においては、システム全体の剛性が剥離のダイナミクスに影響を及ぼし、ジッピング (スティック – スリップ振動) などが起こる。また、剥離速度・剥離角度によって剥離の挙動が大きく異なる。これらに関する実例を紹介する。
(2018年11月26日 12:10〜13:40)
近年、リビング重合技術の進展は目覚ましく、様々な重合手法で精密重合が行われており、工業化に至っている。本講座ではモノマーの適用範囲の広さからリビングラジカル重合 (LRP) 法を用いてスチレン – アクリル系トリブロックポリマーを合成し、粘着剤への応用展開について紹介する。
(2018年11月26日 13:50〜15:20)
本セミナーでは接着・粘着の基礎 (メカニズムなど) から応用までを解説し、用途に適した設計を紹介すると共に、評価法や粘着剤設計に必要なポイントを紹介する。 粘着剤・粘着製品の基礎から応用までを解説し、粘着剤種類と設計に関し説明すると共に、その評価法を紹介する。また、粘着・剥離に携わる研究・技術の方々 や粘着・剥離で課題を抱えている方々へのアドバイスおよび材料設計への応用について習得できる。
(2018年11月26日 15:30〜17:00)
粘弾性測定は材料の粘性と弾性を同時に評価することができ、材料設計において非常に有効な評価手法である。本講座では、粘弾性測定の基礎的な理論から、粘着材の重要な評価項目である粘着・剥離特性を測定事例と共に紹介する。更に、熱硬化特性や反応固化特性、プローブタック評価との相関、湿度変化による粘着特性の変化などの測定事例も併せて紹介する。