本セミナーでは、セラミックスについて取り上げ、繊維強化セラミックスの界面、微構造制御手法、脆さを改善するための手法として繊維複合、亀裂治癒によるアプローチについて詳解いたします。
(2018年12月6日 10:00〜11:30)
セラミックス基繊維強化複合材料は、セラミックス単体の脆さを大幅に改善し、大きな破壊抵抗を示すことから、金属材料に代わる高信頼性耐熱材料として注目されている。 なかでも、炭化ケイ素 (SiC) 基繊維強化複合材料は航空宇宙産業、原子力・核融合分野、高温ガスタービン等のキーマテリアルとして研究開発が国内外で進められている。 セラミックス基繊維強化複合材料において繊維/マトリックス界面は優れた機械的特性を発現させるために極めて重要な役割を担っており、繊維表面に最適な界面層を形成し、最適な界面制御することが高性能セラミックス基繊維強化複合材料の実現において重要となる。 本講演ではSiCを中心に、セラミックス基繊維強化複合材料の基礎、特性、作製プロセス、界面制御プロセス、界面特性評価のレビューをするとともに、講師の研究例も交えて講演する。
(2018年12月6日 12:10〜13:40)
セラミックスは、金属材料と比較して耐熱性、高比強度、耐摩耗性など優れた特性を有しています。しかしながら最大の欠点は非常に脆いことです。そのため、金属設計者からすれば脆いから使えないといった感覚をもたれることもしばしばあるでしょう。セラミックスならではの強度の考え方・取扱い方があります。 本講座では、初めにセラミックスはどのように壊れるのか、その基本的な破壊メカニズムと破壊形態について説明します。その後、基本的な強度試験や解析方法、強度に及ぼす諸因子の影響について説明します。本講座を通じて、金属とは異なった考え方が必要であることが少しでもご理解いただけるようなプログラムを構成しました。
(2018年12月6日 13:50〜15:20)
セラミックスに亀裂治癒能力を発現させることで、加工コストの低減や信頼性の向上ができます。本講座ではこれまでに実施した亀裂治癒材の開発や評価に関する研究の詳細を紹介いたします。
(2018年12月6日 15:30〜17:00)
提案解析手法は、バルク材としてのセラミックスの強度のばらつきを微視組織情報と関連付けて評価できる。そのため、製品としての要求パフォーマンスを満足するための微視組織条件について、バックキャスティング型の材料設計を可能とする。