第1部 熱マネージメント技術によるEVなどの 航続距離向上、今後の可能性
(2018年12月11日 9:40〜12:10) ※途中休憩を挟みます
自動車の燃費改善は、地球温暖化防止や資源保護の観点から、さらに強く求められている。一方、エンジンの熱効率はせいぜい40%程度で、有効に使われているとは言いがたい。エンジンそのものの改善・改良が上限に達しつつある状況を踏まえて、これらの損失を回収して使う必要が出てきている。
本セミナーでは、自動車の駆動源変遷を説明するとともに、今後、ますます重要になる熱マネジメントおよび関連する材料についても解説する。さらに現在、各国で普及振興策がとられているEV (電気自動車) にとって、エアコン (空調) は、航続距離を減らす要素として、無視できない状態になっている。このためこの改善方法についても説明する。さらにまた今後普及が予想される自動運転の時代に必要な熱マネジメントもあわせて解説する。
- 地球からの要請
- 温暖化
- CO2排出量
- クルマからのCO2排出量
- 化石燃料
- オイルコスト
- 3.11インパクト
- 再生可能エネルギー
- 自動車の燃費改善
- 規制
- 燃費規制
- NEV規制
- オフサイクルクレジット
- 自動車の駆動源変遷
- エンジンの効率改善と過給ダウンサイジング
- 欧州の駆動源変遷
- クリーン・ディーゼル
- 種々のハイブリッド車
- PHV、EV、FCV
- EVの普及予測
- 駆動言語とのCO2排出量比較
- EVの課題
- Vハイブリッド
- 駆動源変遷と冷却系/エアコンの変化
- EV用・ハイブリッド車用エアコン
- モータ・インバータ・電池冷却
- クリーン・ディーゼル車の補助暖房
- CO2冷媒のエアコン
- 熱マネジメント
- エアコンの改善
- 自動運転
- 今後の熱交換器の改善
- 熱負荷、空調快適性、温冷感
第2部 高効率熱電変換材料の現状と自動車応用
(2018年12月11日 13:00〜14:00)
自動車における熱電発電の設置場所を触媒以降とすると、対応温度域は室温~500℃となる。こ の温度域に対応する熱電変換材料の開発現状、自動車応用に向けた課題と展望を紹介する。
- 熱電変換とは
- 熱電変換の基礎
- 材料研究のトレンド
- 熱電素子の基礎
- 日本における熱電素子開発の現状
- 熱電発電の実用化例
- 今後の熱電発電の応用
- 日米の高効率発電素子
- 日本で開発された熱電発電素子
- 欧米の素子開発の現状
- 欧米の燃費事情
- 米国の現状
- EUの現状
- 材料課題と展望
- 燃費からみた課題
- 熱マネージメントから見た課題
- 自動車と熱電発電
第3部 熱線反射フィルムによる車室内の温熱環境改善
(2018年12月11日 14:10〜15:10)
近年の電気自動車などの普及に伴い、快適性向上に利用されるエネルギーが占める割合が増大している。自動車の車室内の温熱環境を建造物と比較し、より日射の影響を強く受ける車室の環境を、熱線反射フィルムにより改善を試みたので、その事例を報告する。
- 自動車内の温熱環境 (建造物との比較)
- ふく射熱伝達の基礎
- 太陽と日射
- 熱線吸収フィルムと熱線反射フィルム
- 熱線反射フィルムによる日射制御
第4部 高反射率塗料による車室内の熱環境改善
(2018年12月11日 15:20〜16:20)
高日射反射率塗料を自動車ボディーに塗装することで、室内への侵入熱量を減らし、カーエアコンの稼動を削減し、実燃費を向上させることができる。さらには、CO2の排出を削減することもできる。
- 高反射率塗料の現状 (国内・海外)
- 実施例 (高反射率塗料の国内の採用例)
- 自動車用高反射率塗料の設計と採用例
- その他の採用例
- 高反射率塗膜の技術要素と機能維持
- 初期の機能と劣化後の機能について
- 塗料種と高反射率塗料の機能性維持
- 高反射率塗膜の顧客への説明
第5部 自動車と断熱技術、次世代自動車に求められる断熱
(2018年12月11日 16:30〜17:30)
これまで高温部の遮熱を除き自動車ではあまり断熱技術は注目されてこなかった が、低温始動性能改善や電動車両や水素燃料自動車など次世代自動車には重要であり断熱技術が開発、導入されている。
- これまでの自動車と断熱技術
- 自動車を取り巻く環境、断熱ニーズの高まり
- さまざまな規制、情勢の変化
- 従来の断熱技術
- 新たな断熱ニーズ
- 電気自動車の開発と熱管理
- 電気自動車の特徴
- 電気自動車の冷暖房
- 自動車の材料転換傾向
- 自動車に求められる部位別断熱技術