ドライアイの治療薬開発と新しい標的での創薬、モデル活用

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プログラム

第1部. ドライアイモデルによる薬効評価

(2018年12月5日 10:00〜12:00)

 我が国におけるドライアイ患者数は、潜在的なものも含めると約800~2,200万人に達すると言われている。その治療法の第一選択選択肢としては点眼薬が挙げられるが、最近ではその種類も増加し、そのうち日本発のものも複数存在する。しかし、現在入手可能な点眼薬のみでは改善しない重症ドライアイ患者も依然存在し、更なる点眼薬のニーズは少なくない。 ドライアイに限らず、薬剤の治療効果を評価する際に有効なのが動物モデルであり、ドライアイの評価には眼科領域特有の特殊な診断法を要する。本セミナーではその概要を解説する。

  1. ドライアイとは?
  2. ドライアイ診断基準
    1. ドライアイ診断基準の変遷
    2. 現行ドライアイ診断基準について
  3. ドライアイの治療法
    1. 点眼
    2. 内服
    3. 侵襲的治療
  4. ドライアイモデルでのドライアイ評価
    1. 我々が開発したドライアイモデルの概要
    2. ドライアイモデルでの診断法
    3. ドライアイ診断基準に則った薬効評価

第2部. ドライアイによる眼不快感を引き起こすメカニズムと創薬研究

(2018年12月5日 12:45〜14:45)

 ドライアイは目の乾燥感・不快感、疲れ、視覚障害など様々な症状を引き起こす慢性疾患です。ドライアイの治療において、これら自覚症状を抑えることが非常に重要ですが、眼の乾燥感・不快感を直接抑える治療薬は未だ開発されていません。本セミナーでは、ドライアイの眼不快感を引き起こす神経メカニズムを概説するとともに、自覚症状を抑える治療薬の開発における創薬標的や基礎研究における候補薬の評価方法について紹介する予定です。

  1. 眼表面の感覚受容と角膜神経
  2. ドライアイの自覚症状に関連した異常
    • 角膜上皮および涙液層の異常
    • 角膜神経の異常
    • 中枢神経における異常
  3. 自覚症状を抑える治療薬の開発
    • 角膜神経の異常を標的とした創薬
    • 中枢神経の異常を標的とした創薬
  4. 創薬研究に応用可能なドライアイの神経機能異常を評価する実験技術

第3部. ドライアイ治療薬開発における留意点

~ 「ドライアイ」を理解し、開発ターゲットを絞り込む ~

(2018年12月5日 15:00〜17:00)

 ドライアイは高齢化や生活環境の変化等に伴って今後も増加する疾患であり、その病因・病態の多様性のため現行治療では未充足な患者が多く、新薬開発の重要ターゲットとなっている。本講では、本邦初のドライアイ治療薬として承認された「ヒアレイン」の開発リーダーを担当した演者の経験を踏まえ、「ドライアイの実態」、および「ドライアイ治療薬開発における留意点」について解説する。。

  1. 「ドライアイ」の実態を理解する
    1. 「ドライアイ」は症候群 (syndrome)
    2. 病態、患者の主訴の多様性
    3. ドライアイ治療薬の臨床効果の限界
  2. ドライアイ治療薬開発の過去・現状・未来
    1. 「ドライアイ」が病名として市民権を得るまで
    2. 「ドライアイ」治療薬の開発の経緯とエンドポイント
    3. ドライアイ治療薬開発の現状と将来
  3. ドライアイ治療薬開発における留意点
    1. 開発化合物の薬理作用と対象セグメントのマッチング
    2. 薬効薬理試験での効果と臨床効果の乖離
    3. 市場獲得のための留意点

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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