天然繊維及びセルロースナノ繊維強化 バイオ/ナノ複合材料の研究開発と技術動向

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本セミナーでは、セルロースナノ繊維を高効率・大量生産の方法、ナノ複合新材料への応用について詳解いたします。

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プログラム

木材細胞壁は自然が作り出したナノ複合材料といわれている。細胞壁中のセルロース分子は単分子ではなく規則的に凝集し数十本集まった結晶性を有するミクロフィブリル (以下セルロースナノ繊維と称する) を形成している。  また、リグニン及びヘミセルロースと強固に結びついて三次元ネットワーク階層構造を作り出している。それ故に、木材細胞壁は酵素など生化学的あるいは強酸処理などの化学的処理に対して非常に強い分解抵抗 (recalcitrance) 性を持つ。  近年、木質バイオマスからのセルロースナノ繊維の効率的調製法及び高機能性材料への応用について研究が注目を集めている中、木材細胞壁が持つ分解抵抗をどう克服して、いかに効率よくナノ繊維を取り出せるかが研究のキーポイントになっている。  演者らは木材の組織学・化学的な理解をベースに、水熱及びオゾン処理/機械的解繊複合処理を活用して、セルロースナノ繊維を高効率・大量生産可能な方法を開発し、ナノ複合新材料へ応用する研究を行っており、その研究内容を紹介する。  また、世界で行われている天然繊維を用いた強化バイオ複合材料における世界の現状と研究動向も紹介する。

  1. 産業技術総合研究所バイオマス研究センターにおける研究内容の概要紹介
  2. 天然繊維強化高分子複合材料における世界の研究動向と
    産総研としての取り組み
    1. Wood/plastic composite (WPC) における世界の現状と研究動向
    2. 実用化に向けた研究活動
    3. 界面特性の新しい解析方法
    4. 極小繊維の力学特性の評価方法
  3. メカノケミカル処理によるセルロース・木質と合成ポリマーのアロイ化技術と構造解析
  4. 天然物由来カップリング剤を用いた
    天然繊維/生分解性プラスチック複合材料の界面特性の改質
  5. 化学変性天然繊維のカップリング効果
    及びバイオコンポジットの物性評価
  6. リグニンの化学変性及び複合材料化
  7. Nanoindentation及び原子間力顕微鏡を用いた
    新しい界面特性評価方法
  8. セルロースナノファイバーの調製とナノコンポジットの開発
  9. 水熱処理/機械的解繊によるセルロースナノファイバーの調製
    1. 水熱処理による脱ヘミセルロース化
    2. 形態的性質
    3. ナノ解繊維度の評価方法
  10. オゾン処理/機械的解繊によるセルロースナノファイバーの調製
  11. セルロースナノ粒子の調製方法
  12. セルロースナノコンポジットの調製及び評価方法
    1. マスタバッチ調製による分散向上
    2. 低融点高分子を用いたナノコンポジット
    3. エマルジョン系相溶化剤による界面制御
    4. セルロースナノコンポジット -期待と課題
  13. ナノコンポジットにおけるフィラー分散及び界面特性評価方法

会場

機械振興会館
105-0011 東京都 港区 芝公園3-5-8
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受講料

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