脳波計測による人の脳内意思推定技術の開発と産業応用への展開

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プログラム

近年、「脳を理解する」ための脳科学 (ニューロサイエンス) の知見に基づいた「脳を活用する」ためのニューロテクノロジーの研究開発が盛んになっています。本講義の講師は、認知機能の脳内基盤に関する基礎研究の成果を活かした脳科学応用技術の開発を目指し、国内で初めて「ニューロテクノロジー」の名前のついた研究室を立ち上げました。その代表的成果が、脳波による意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」の開発です (2010年3月にプレス発表) 。ニューロコミュニケーターは、脳と機械を直結するブレイン – マシン インターフェース (BMI) の中でも特に認知型BMIと位置付けることができる技術の一つで、注意の高まりを反映した脳波成分「事象関連電位」を、パターン識別技術によってリアルタイムで検出できるのが特徴です。また、小型でコンパクトな無線式脳波計測装置や効率的にメッセージを生成してCGのアバターが伝達するアプリケーションなど、様々なコア技術が搭載されています。  本講義では、ニューロコミュニケーターの開発につながった社会的・技術的背景とともに脳波テレパシー技術の動作原理をわかりやすく紹介します。また、そのコア技術を用いた産業応用への取り組みをご紹介したいと思います。これらの開発で私が体験した「驚きと感動」を皆さんと共有できれば幸いです。

  1. 超脳力を科学の力で実現!
    1. ニューロサイエンスからニューロテクノロジーへ
    2. 脳と機械を直結するBMIのインパクト
    3. 脳波テレパシー装置「ニューロコミュニケーター」
  2. ニューロコミュニケーターのコア技術
    1. 脳波計測用ヘッドギア
    2. 高速・高精度の脳波解読手法
    3. 階層的メッセージ生成システム
  3. 応用1:脳波による意思伝達装置 (福祉分野)
    1. 運動機能障がい者向け拡大・代替コミュニケーション手段
    2. ニューロコミュニケーターによる臨床研究
    3. ロボットアバターの導入
  4. 応用2:脳波による認知機能評価 (医療分野)
    1. 脳卒中や認知症における従来の検査法の特徴
    2. 事象関連電位に着目した認知機能評価システム
    3. 事象関連電位に着目した認知機能訓練システム
  5. 応用3:脳波による感性評価 (マーケティング分野)
    1. ハンズフリーでお買い物「脳波ショッピング」
    2. 潜在意識の関心度を探る「脳波総選挙」
    3. 製品間の関連性を調べる「脳情報地図」
  6. 今後の課題
    1. 感情の解読と伝達
    2. 脳とロボットと人工知能の融合
    3. 眼電位等を用いたインターフェース

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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