本セミナーでは、海水淡水化の基礎から解説し、淡水化に使用されるポンプと適用、排出高濃度海水からの資源分離・回収について詳解いたします。
日時
- 2011年7月29日 10時30分〜 2011年7月29日 16時00分
プログラム
第1部 海水淡水化の技術、プロジェクト、ビジネスの最新動向 (10:30~12:30)
~スマートデサリネーション (Smart Desalination) ~
海水淡水化プラントは世界的な人口増加と経済発展の影響で需要は急増しており、今後も大きな成長が見込まれている。 従来の主要な市場は中東およびアフリカの産油国が主体であったが、これらの国は2008年のリーマンショックに端を発したドバイショックより大きく後退した。その後、急回復したものの、成長市場であったアフリカ諸国はジャスミン革命の影響で混乱が続いており、サウジアラビア等の主要淡水化市場でも、その影響を見過ごせない情況となっている。一方、2005年頃より中国、インドといった新興経済国に大型プラントが設置され、新規に市場が形成されたが、濃縮水の排水規制等の環境問題等に直面している。 現在の淡水化方式の主流は逆浸透法であるが、膜技術の改良により造水コストは年々、徐々に下がって来ており、また、膜前処理 (UF/MF) 、加圧浮上 (DAF) といった前処理技術も普及しつつある。更に、膜を利用した新技術として正浸透淡水化、正浸透圧発電の開発も進行しており、これらの技術動向についても紹介する。 水ビジネスの状況も変わりつつあり、これまではプラントのハードの納入が主体であったが、最近は運転・管理を含めた事業全体を受注し、生産水を販売することにより利益を上げる水販売事業に比重が移ってきている。 最後に、淡水化事業の今後の方向を決める要素として電力エネルギーおよび環境負荷の低減、漏水管理、水道料金の徴収といったものがクローズアップされているが、これらを統合したスマートデサリネーション (Smart Desalination) を提案する。
- 海水淡水化の必要性
- 海水淡水化市場の地域・国別特徴
- 中東市場の特色と今後の見通し
- 新興市場の出現と今後の見通し
- オーストラリア、中国、インド、シンガポール、イスラエル
- 世界の大型逆浸透方法海水淡水化設備
- 各種海水淡水化技術の特徴と新しい膜技術
- 海水淡水化の主要方式
- 逆浸透法
- ハイブリッド法の特徴
- 新しい膜技術
- 正浸透淡水化
- 正浸透圧発電
- ラービグ (Rabigh) 海水淡水化プラントについて
- シュケイク (Shuqaiq) 海水淡水化プラントについて
- 淡水化方式と造水コスト
- 海外および日本企業の動向と今後の見通し
- コスト低減のポイント
- 大型化による建設費の低減
- 運転費用の一例
- 電力費の低減による運転コスト低減
- 膜以外の日本の技術
- 環境対策、自然エネルギー利用
- 海水淡水化ビジネスの問題点
- スマートデサリネーションの提案
- マスダールエコシティ (アブダビ)
~脱石油を目論むエネルギー自立都市~ - スマートグリッド (Smart Grid、次世代電力網)
- 世界の主要各都市の漏水率
- スマートメーター
- スマートデサリネーション
- マスダールエコシティ (アブダビ)
- 質疑応答・名刺交換
第2部 海水淡水化に使用されるポンプとその適用 (13:15~14:30)
海水淡水化プラントの心臓部にあたるポンプは、プラントを健全に運用するにあたり高い信頼性が要求される。そのため、海水淡水化プラントで使用されるポンプはその用途や目的に応じ最適な設計を行わなければならない。 本講演では海水淡水化プラントに使用されるポンプの種類とその用途から最新の技術動向まで幅広く解説し、ポンプメーカの視点から見る海水淡水化プラントの世界について紹介する。
- 海水淡水化方式
- 海水淡水化プラントで使用されるポンプ
- 各種ポンプにおける技術ニーズ
- 海水淡水化プラント用ポンプの技術開発
- 海水淡水化プラント用ポンプの活用
- 海水淡水化プラント向けポンプ納入実績
- 質疑応答・名刺交換
第3部 淡水化施設における排出高濃度海水からの有価資源物質の分離・回収 (14:45~16:00)
佐賀大学では海水資源や海洋エネルギーの先導的利用科学技術についての研究開発が行われている。特に、海水の温度差を利用した発電、発電の電力を利用した淡水 (真水) や水素さらに、リチウムの分離・回収が進められている。 一方、大型の淡水化施設 (福岡地区水道企業団) から大量に排出されている高濃度海水から有価資源物質 (塩、ハロゲン、リチウム、金属、希少金属等) の分離・回収技術。更に、環境負荷低減のためのゼロエミッション技術についても共同研究として取り組んでいる。 講演では大型淡水化施設から排出する高濃度海水を利用した有価資源物質の分離・回収技術について、佐賀大学が勧めている研究について解説する。
- はじめに
- 海洋資源について
- 海水の有価資源物質について
- 海水の総合利用プロセス
- 海水濃縮技術の現状
- 製塩技術
- 従来の塩製造技術とその問題点
- 高濃度塩水を使用した製塩法
- 塩の核形成について
- 晶析技術
- 塩の味覚
- にがりの有効利用
- 電解ソーダ工業の現状
- 電解用電極について
- 海水の電解によるハロゲン回収技術
- 臭素、塩素の選択的回収技術について
- にがりから希少金属の分離・回収について
- マグネシウム溶融塩電解の現状
- リチウム溶融塩電解の現状
- にがりから金属や希少金属の分離・回収にビジネスチャンスはあるか?
- 質疑応答・名刺交換
会場
受講料
- 1名様: 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 複数名: 38,000円(税別) / 41,800円(税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
- 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)