本セミナーでは、高い断熱性を筆頭に、防音性・絶縁性・透明性などの特性が産業活用へ期待されるエアロゲルについて取り上げ、エアロゲルの強度を飛躍的に高める技術、エアロゲルの特性向上の現状、産業利用の展望について解説いたします。
(2018年10月24日 13:00〜14:30)
低密度多孔体であるエアロゲルは一般に、ゲルの液相合成と超臨界乾燥法によって得られ、超高断熱性など優れた機能性を示す。しかしながら、シリカエアロゲルを代表とする従来のエアロゲルは、固体としての力学強度が著しく低く、その作製や応用展開は容易ではなかった。本講演では、有機 – 無機ハイブリッド化を基盤とした手法によりエアロゲルの力学強度や柔軟性を飛躍的に高め、超臨界乾燥に依らない乾燥手法を開発することで低コスト化を実現した一連の材料開発や応用の可能性について述べる。モノリス体をはじめ、粒状やブランケット状としても得られるそれぞれの材料の特徴を述べ、高性能断熱材をはじめ拡大するエアロゲルの可能性について紹介する。
※英語講演 (日本語翻訳によるフォローを予定)
(2018年10月24日 14:40〜16:10)
“世界最高の断熱固形物” として知られるエアロゲルは、建物、陸上と沖合の産業インフラ、および消費者製品向けの省エネ材料と持続可能な製品の熱性能を向上させるために使用されるだけでなく、塗料やパーソナルケア製品への高性能添加剤としての役割も果たします。本講演では、欧米での様々な応用例を紹介しながら、断熱ソリューションの設計やその課題について紹介する。