力は物理の基本量であり、ロボットをはじめとする機械の軌道は力がどのように発生するかで決まります。AI技術の進歩に伴い、より高度な技能や環境適応能力を持ったロボットの実現への期待が高まっていますが、その実現のためにはロボットが力をどのように処理するかが鍵になります。すなわち力覚・触覚センシングとその信号処理は今後のロボット技術を発展させるうえで欠かせない技術になると予想されます。本講座ではその技術動向を解説いたします。
- 力覚・触覚センサの原理
- 力検出の基礎原理
- 力覚センサ・触覚センサのメカニズム
- ヒトの力覚・触覚特性との比較
- 力覚・触覚の信号処理
- 硬さのセンシング
- ハイダイナミックレンジセンシング
- すべりやずれのセンシング
- 故障検知と故障補償
- 力覚センサによる接触位置推定
- 力覚・触覚のパターン認識
- 力覚・触覚の提示技術
- 位置制御・力制御
- 加速度制御
- バイラテラル制御
- 触覚ディスプレイ
- ハプティクス技術を利用したモーションコントロールとその応用
- マニピュレーション技術の動向
- 力触覚を用いたマニピュレーション
- 人の技能運動の再現
- 制御とディープラーニング
- 汎用ロボットへの展望