PMDAに申請する製造販売申請書のうち、製造 (原薬、製剤) 方法と分析方法の記載内容及びマスターファイル (MF) の記載は商業ベースで医薬品を製造する中で重要な要素である。製造・分析方法の記載内容が一部変更か軽微変更届かを判断することは企業とって大きな課題である。一変、軽微のどちらに該当するかの判断の範囲をPMDAに相談することが可となっているが、その対応方法についても触れることにする。またGMP適合性調査を受けた際、製造所 (サイト) の製造・試験手順 (SOP) と製造販売申請書とに齟齬が生じている場合には、承認が遅れることも考えられる。
本講座では、一部変更又は軽微変更届の判断基準と齟齬の対処方法及び製造所での変更管理の仕組みと変更管理の事例をいくつか挙げて、私見を交えて解説することとする。さらに変更管理と教育訓練の実施との関連及び今後のGMP省令改正とPMDAの動向についても説明することにする。
- 強調したい点
- 医薬品製造販売申請とGMP適合性申請について
- マスターファイル (MF/原薬等登録原簿登録申請書) について
- 規制要件とガイドライン
- 一変と軽微変更の定義
- 承認申請書記載要領について
- 原薬の製造方法
- 製剤の製造方法
- 一変と軽微変更の事例
- 一変申請・軽微変更届出の判断基準等 (私見含む)
- PMDA 審査部に対する対処方法
- 変更管理のガイドライン
- 日本のGMP省令等
- ICH Q7
- PIC/S GMPガイドライン
- GMP適合性調査申請書の事前資料について
- 製造所での変更管理のポイント
- 変更管理の手順書の作成ポイント
- 変更管理の対象とフロー図
- 変更のクラス分類と内容 (変更管理の対象のランク区分)
- 一部変更と軽微変更
- 変更管理の処理方法
- 変更管理実施時の教育訓練の重要性
- 教育訓練について
- 教育訓練の体系
- 教育訓練の手順書・フロー図の作成
- 年間計画、実施、記録の作成
- 教育の評価
- 製造販売承認書との齟齬について
- 今後のGMP省令改定の動向
- PMDA品質管理部の動向