エンジン制御の電子化からスタートしたカーエレクトロニクスはその後自動車の各種のシステムへと波及し、自動車は走るエレクトロニクスと言われるほどに発展してきました。これら車載電子システム実現のためのキーデバイスの一つがセンサであり、自動車用センサは1980年代後半からのMEMSセンサ実用化とも相まって飛躍的な進化を遂げてきました。 本講演の前半ではこれら自動車用センサの概要と発展の歴史、特にその中で中心的な役割を果たしてきたMEMSセンサの概要について、わかりやすく解説いたします。後半では加速度センサ、圧力センサ、エアフローセンサなど個別のセンサの詳細について系統的に解説し、さらに近年話題となっている自動運転に必要なITS用センサについても概略をお話ししたいと思います。