「衝撃」は身近に存在する衝突 (自動車など輸送機器) 、落下 (携帯などの電子デバイス) のような実現象問題です。衝撃工学の正しい知識は、現実的かつ安全性を考慮した構造物の耐衝撃設計に大きく役立ちます。
本セミナーは、衝撃工学を学ぶ初学的な位置付けで、基礎知識を重視した内容です。さらに様々なケーススタディーを通して、実用的な衝撃工学の知識とその応用として衝撃緩衝・吸収特性評価へのアプローチを解説します。
- はじめに ~衝撃変形とは?~
- 衝撃工学の基礎知識
- 材料力学の教科書における衝撃問題
- 応力波伝播の基礎知識
- 応力波伝播による弾性変形
- 応力波の入射、透過、反射
- 応力波の伝播問題に関するケーススタディー
- 応力 – ひずみ関係 (材料構成式)
- ひずみ速度依存性
- 金属材料の衝撃変形:転位運動の熱活性化理論
- 衝撃変形における材料・構造体の応力 – ひずみ関係の計測方法
- 衝撃試験計測で落ち入りやすいミス
- 一般的な衝撃試験の計測手法 (ひずみゲージによる測定)
- 高速度カメラを使用した衝撃現象の観察
- 代表的な衝撃試験方法
- スプリット・ホプキンソン棒法
- ワンバー法
- 落錘試験
- その他
- スプリット・ホプキンソン棒型衝撃試験装置の使用方法と応用
- 実験できる条件
- 必要な計測機器
- 試験装置の設計および設置に必要なノウハウ
- 実際の実験風景
- 実験結果の解析方法
- まとめ
- 衝撃における有限要素解析
- 衝撃問題における有限要素解析
- 陽解法を使った解析
- 材料構成式の重要性
- 耐衝撃設計における有限要素解析の利便性
- 衝撃工学に関するケーススタディー
- 鉄鋼材料、アルミニウム合金の衝撃変形特性 (データの紹介)
- 衝撃緩衝・吸収エネルギー評価とその応用
- 発泡高分子材料、発泡アルミニウムなどのセル構造体の衝撃変形
- 流体 – 構造連成解析を利用した発泡高分子材料の圧縮変形挙動評価
- 低強度材料のひずみ速度依存性 (例:生体模擬材料への応用)
- その他
- まとめ