「目は口ほどにものを言う。」それを証明する神経科学の知見と、そうした知見を人 (脳) の状態推定に応用した例を整理して、リアルタイム眼球運動計測デモを交えながら紹介する。自動車運転時、自動運転車乗車時、仕事中、授業中などの覚醒度低下や、漫然状態、注意力低下などを目や瞳孔の動きから推定する方法を紹介する。
- 眼球運動の解剖と生理概論
- 眼球と筋肉系の構造
- 三次元剛体回転の非可換性と眼球運動 (Donders, Listingの法則)
- 眼球運動に関わる脳部位と生理・解剖学
- 様々な眼球運動とそれらの特性…リアルタイム眼球運動計測によるデモ
- サッカード
- サッカード後の眼位保持 (中枢積分器)
- 滑動性眼球運動
- 輻輳性眼球運動
- 視運動性眼球運動
- 前庭動眼反射
- 固視微動
- 研究紹介
- 瞳孔反応からの自律神経活動推定 (交感,副交感神経活動分離推定法)
- 瞳孔ゆらぎによる眠気予兆検知
- 輻輳ゆらぎによる漫然状態検知
- サッカードを指標とした漫然状態検知
- 前庭動眼反射を指標とした眠気予兆検知
- 固視微動 (マイクロサッカード:MSC) に現れるドライバの注意状態
- MSCのリアルタイム検出によるオキュロフィードバックトレーニング
- 前庭動眼反射の学習と車酔い
- 予測性眼球運動と眼球速度蓄積機構
- 愛知県「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」で開発中のEye Tracker紹介