最近では高分子材料が単独で用いられることは少なくなっていて、異なった高分子同士の積層、繊維や金属等との複合材料化などが行われている。また、塗料のコーティングなども頻繁に行われている。これを達成するためには、無論接着剤も必要なことが多いが、高分子自身の表面改質が必須の条件である。
本セミナーでは多岐にわたる表面処理について演者の経験を基に解説する。
- 表面と接着
- 接着の機構
- 分子間力
- 水素結合力
- ファンデアワールス力
- ファンデアワールス力による接着技術
- 化学結合力
- シランカップリング剤処理
- イソシアネート処理
- エポキシ処理
- 接着の条件
- 接着への影響因子
- 表面脆弱層
- 鋼板の表面
- 表面洗浄
- ぬれと接着
- Youngの接触角
- Zisman プロット
- 臨界接触角
- 官能基と接着力
- 官能基の種類
- 官能基のでき易さ
- 接着力に関する官能基の序列
- 表面粗さ
- 表面粗さの定義
- 観察法
- 凹凸効果
- 施錠効果
- 表面処理法の基本
- 表面処理と接触角
- コロナ処理
- 処理の状況
- 処理雰囲気効果 – 湿度
- 処理雰囲気効果 – ガス
- 低圧プラズマ処理
- 大気圧プラズマ処理
- 火炎処理
- 処理の実際
- イトロ処理
- シランカップリング剤処理
- 処理法の実際
- 濃度効果
- 処理の例
- グラフト化
- ラジカル生成
- グラフト化の実例
- 新手法によるポリオレフィンの接着
- 表面処理に伴う分子構造変化
- 水酸基、カルボニル基、カルボキシル基
- アミノ基
- 経時変化
- 表面処理状態の確認
- X線光電子分光法 (XPSまたはESCA)
- XPSの原理
- 装置と測定条件
- スペクトルの実例
- スペクトル解析 – 波形分離法
- スペクトル解析 – 化学修飾法
- 官能基の定量分析
- 赤外分析法
- 原理と全反射赤外法 (ATR)
- 赤外法のメリット・デメリット
- TOF – SIMSによる表面分析
- 原子間力顕微鏡 (AFM) による表面粗さ測定
- 和周波発生分光法 (SFG)
- 表面処理の実例
- ポリエチレンのラミネートフィルム作製
- ポリプロピレンへの塗料の接着性改善