第1部 高分子複合材料のレオロジー
(2018年10月9日 10:30〜12:10)
高分子複合材料のレオロジーは、高分子複合材料の成形加工性、構造、および物性を把握する上でとても重要である。
特に、高分子複合材料の溶融状態における動的粘弾性を理解することは、流動成形時の基礎データ取得はもちろんのこと、材料内部構造やその変化も把握することができるため、材料開発する際に必要不可欠なものである。
本講座では高分子複合材料のレオロジーの基礎を理解するとともに、高分子複合材料の材料設計のポイントについてデータの解釈方法を中心に、わかりやすく基礎から解説致します。
- 高分子複合材料のレオロジーの基礎
- 高分子複合材料のレオロジーとは
- レオロジーの基礎と測定
- 高分子溶融体レオロジーの基礎
- 成形加工とレオロジー
- フィラー充填系高分子複合材料のレオロジー
- フィラー充填系高分子複合材料について
- フィラー充填系高分子複合材料のレオロジー
- 繊維強化高分子複合材料のレオロジー
- 繊維強化高分子複合材料について
- 短繊維強化複合材料のレオロジー
- 長繊維強化複合材料のレオロジー
- ナノコンポジットのレオロジー
- ナノコンポジットについて
- ナノクレイ系ナノコンポジットのレオロジー
- ナノカーボン系ナノコンポジットのレオロジー
- 各種炭素繊維強化複合材料のレオロジー
- 複合材料のレオロジーに及ぼす表面処理の影響
- 表面処理について
- 複合材料のレオロジーに及ぼす表面処理効果
- 多成分系複合材料のレオロジー
- 多成分系複合材料とは
- 多成分系複合材料のレオロジー
- 最後に
第2部 シミュレーションによる高分子レオロジーの予測技術
(2018年10月9日 13:05〜14:45)
レオロジーは数式や抽象的な議論が多く、解りにくいと感じられている方が多いようですが、その出発点は詳細を無視してまず大局を見る点にあります。特にシミュレーションは分子鎖の動きを目で見ることが可能で、感覚的な理解を大いに助けてくれます。
本講座では、 (1) 成形加工性の点からも重要な伸長粘度の非線形性と、 (2) そもそも絡み合いとは何か、絡みやすい高分子とはどういう高分子か、の2つの話題を中心に、レオロジーの基礎の復習から最新の研究成果までを、なるべく直感的に解説します。
- レオロジーの基礎 (簡単な復習)
- 線形レオロジー
- 非線形レオロジーと成形加工性
- 管模型とスリップリンクモデル
- 古典論 (レプテーション理論)
- 古典論の問題点と改良 (CLF、CR)
- スリップリンクモデル
- スリップリンクモデルによる非線形レオロジーの予測
- 直鎖高分子と星形高分子の比較
- 超高分子量成分とひずみ硬化性
- 粗視化分子動力学シミュレーション
- 絡み合い抽出 (PPA)
- 絡みやすい高分子とは?
第3部 成形加工性向上のための高分子レオロジーの制御技術
(2018年10月9日 15:00〜16:40)
- 成形加工を理解するために必要なレオロジーの基礎
- 変形・流動様式
- 緩和時間
- デボラ数と加工不良
- せん断場におけるレオロジー特性と成形加工
- 押出機内のせん断流動
- 粘度のせん断速度依存性
- 溶融弾性・押出スウェル
- 粘弾性バランスと分子構造
- ダイ内部の流れとその評価
- 伸長流動場におけるレオロジー特性と成形加工
- 伸長流動特性の評価
- 伸長粘度曲線と成形加工性の関係
- 伸長流動特性の制御方法
- 溶融張力とその制御