第1部 二軸押出機の変遷と最新の技術動向
(2018年10月12日 10:00〜13:40)
地球温暖化の原因である化石燃料を原料とする高分子材料は、大量生産の時代を経て、高機能化・高性能化を目指した環境に配慮した材料開発が盛んである。特に最近は、微粒子をナノサイズにまで粉砕し高分子中へ分散させたナノコンポジットの実用化に向けた研究が活発である。この時重要になるのが、ナノサイズの微粒子の粉砕および高分子中への分散方法であり、二軸混練押出機が1つのキーテクノロジーの装置として位置づけられている。しかし、現状まだまだナノコンポジット材料で実用化されたものは少ない。
本講演では、高分子材料の高機能化・高性能化のツールとして必要不可欠となっている二軸混練押出機の変遷と技術動向について解説し、同志社大学で行われている伸長流動を活用したナノ分散技術について解説する。
- 混練の概念 (混練とは)
- 混合・混練の必要性
- 混合・混練の概念
- 混練の目的
- 樹脂混練押出機の分類
- 各機種の混練特性
- 樹脂の溶融と分解
- 混練機・混練技術の変遷
- バッチ式混練機
- 二軸連続混練機
- 二軸連続混練押出機
- 装置の高機能化
- 混練押出し技術の最近の動向とナノ粒子分散技術
- 二軸混練押出機による
- ナノコンポジット製造技術
- 伸長流動によるCNT分散技術
第2部 二軸押出機におけるスクリュ構成の最適化と混練条件の設定
(2018年10月12日 13:50〜17:00)
- 二軸押出機とは?
- スクリュー押出機の歴史
- スクリュー押出機の種類
- 単軸押出機の構造と種類
- 単軸押出機の構造
- 標準単軸スクリューの考え方
- 種々のミキシングタイプスクリュー
- 二軸押出機の構造と種類
- 二軸押出機のスクリュー構造と種類
- 二軸スクリューの種類
- 二軸シリンダーの種類
- 二軸押出機における混練・分散の考え方
- 混練・分散の最適条件
- 滞留時間の最適化と最適な運転条件
- 混練時の回転、温度、圧力の関係
- 混練時の樹脂温度の制御
- 二軸押出機内の樹脂流動挙動
- 可視化シリンダー内の樹脂流動挙動
- 静的シリンダー内の観察
- 動的シリンダー内の観察
- 二軸押出機におけるスケールアップ
- 単軸スクリュー押出機におけるスケールアップ
- 二軸スクリュー押出機におけるスケールアップ
- 二軸押出機における運転条件について
- 添加剤を混ぜる方法
- 温度設定の仕方
- シリンダー及びスクリューの摩擦・腐蝕
- 粘度とスクリュー形状の関係
- 粘度と造粒装置の関係