プラスチック製品の高付加価値化のためにインサート成形が採用され、黄銅、ステンレスなどの異材質部品と樹脂の一体化により、部品点数削減、組立工数の低減、コストダウン、薄型化などに貢献してきた。
しかし、製品の防塵・防水性確保、軽量化、品質安定化など顧客ニーズの更なる高度化に対応すべく、インサート部品と樹脂との接合面の強固な密着性を実現するインサート技術が開発され様々な製品に適用されつつある。また、情報化社会の急速な進展の下、スマートフォンなどの情報端末においては、高級感を創出するガラスを使用したインサート成形の開発・実用化も進んでいる。
本講座では、インサート成形の基礎、インサート成形製品開発時において、実製品の事例を参考に、樹脂製品開発に不可欠な (1) 材料、 (2) 製品設計、 (3) 金型、 (4) 成形の各要素技術の観点から留意点を概説する。
さらに技術動向として、複数の異種素材のインサート成形などについて、サンプル開発事例、タブレット端末への適用可能性について概説する。
- インサート成形とは?
- インサート成形の基礎
- アウトサート成形との相違
- インサート成形技術開発の背景、原理、留意点
- インサート成形の種類・製品適用例と製品化時の留意点
- インサート成形の種類・適用製品例
- ネジ
- フィルム
- 2色成形
- ダブルインサート
- 金属端子・プレート
- リードフレーム (短冊)
- フープ
- ガラス
- インサート成形品材料、成形品設計、金型製作、成形加工、品質確認時の留意点
- インサート部品と樹脂との射出成形接合
- インサート部品と樹脂との接合方法
- 金属と樹脂との接合構造・強度
- 非強化ガラス・強化ガラスと樹脂との接合構造・強度
- ガラスインサート成形・製品化事例【含む、イメージセンサー用ガラスインサート成形の動画紹介】
- 要求仕様、製品開発フロー
- 製品設計
- 成形材料、金型設計 (強度解析) ・製作
- 成形、品質保証
- 不良内容・対策
- 技術動向
- 曲面ガラス/樹脂のインサート成形
- ガラス/樹脂/金属のインサート成形
- スマートフォン、狭額縁タッチパネルのインサート成形
- まとめ
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