最近、産業界及びアカデミアにおいてデータの改ざんやねつ造等により信頼性を損なう重大な不祥事が相次いている。医薬品業界においても例外ではなく、信頼性を確保することの重要性について認識が高まっている。
非臨床試験 (薬理・薬物動態・毒性試験) は医薬品・食品・化粧品・農薬・化学物質・医療機器などの分野において要求され、アカデミア・公的研究機関・企業などで実施されるが、どの施設でも信頼性の確保は必要である。
今回は、医薬品の非臨床試験に関する信頼性確保を取り上げ、その基礎から実務上の取り組みまで、具体的な事例をもとに解説を行う。セミナーでは、試験の担当者、責任者、信頼性保証部門及び直接担当しないが信頼性確保の知識を得たい方などを対象に非臨床試験の概要を説明し、信頼性を確保するための考え方と取組み方を解説する。
また、探索、本格的な開発実施及び承認申請を行う段階など、開発の進展に応じた資料の点検 (QC/QA) のポイントについて述べる。
- はじめに
- 非臨床試験とその信頼性を確保するための基準
- 非臨床試験の目的
- 適応症に対する効果を明らかにする
- 効果の作用メカニズムを明らかにする
- 適応以外の薬理作用の評価を行う
- ヒトにおける薬物動態の予測を行う
- ヒトに対する安全性のリスク評価を行う
- 新医薬品開発の主要な項目と実施のタイミング
- 各非臨床試験のデータの特徴
- 非臨床試験の信頼性を確保するための基礎
- 信頼性を確保するための基礎
- 非臨床試験担当者の責任とリスク管理
- コンプライアンスへの対応
- 信頼性基準試験の信頼性確保
- 信頼性確保の実施方法
- 具体的留意点
- 試験計画書
- 試験データの記録と保存
- 記録方法
- 実験ノート記載内容
- チャート、プリントアウトなどの記載内容
- 試験データ類の保存
- 試験報告書
- 資料保存
- 確認のタイミング
- 試験開始前
- 試験開始後、試験の中間時期、監査
- 試験終了後、試験報告書 (案) が仕上がった時点で監査
- 資料保存の監査
- 信頼性基準試験の信頼性に関する位置づけ
- GLP基準試験の信頼性確保
- 職員及び組織
- 信頼性保証部門
- 施設
- 機器
- 標準操作手順書:SOP
- 被験物質及び対照物質
- 試験計画書、試験実施
- 最終報告書
- 資料保存
- 適切な教育研修計画と実施
- 研修内容
- 研修対象者
- 試験を行う際の信頼性確保 (試験法のバリデーション等)
- 試験データの品質管理の手法
- 実施時期
- 信頼性確保の実践
各開発段階における信頼性確保の取組み (QC/QA) のポイント
- 探索段階
- 開発展開中段階
- チェックポイントの作成のポイント
- QCの基本
- QCの具体的な作業
- 申請段階
- まとめ
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