自己治癒セラミックスは、生物の新陳代謝と同様に適切な化学反応を生じることで、材料が自発的に損傷を修復することができるセラミック材料です。この能力により、セラミックスの致命的な欠点である欠陥感受性 (極めて微細なきずであっても容易に破壊に至る性質) を克服できることから、これまでのセラミックスの常識を打ち破る材料として極めて大きな期待を集めています。 本講演では、自己治癒セラミックスを始めとして自己治癒材料全般の定義、分類の解説を行い、自己治癒セラミックスの開発の現状、今後の技術課題について講演を行います。