(2018年8月28日 10:00~11:30)
バインダーは、リチウムイオン二次電池の中で、負極活物質、正極活物質、電解液、セパレータと比べると脇役の印象が強い。しかし、最近バインダーは、電極を作成するためのプロセス材料としての役割だけでなく、電池機能に与える影響も注目されている。 本講座では、バインダーが、プロセル材料としての役割だけでなく、電池構成部材として電池性能に与える影響についても解説する。
(2018年8月28日 12:10〜13:40)
現在リチウムイオン電池は、コンシューマーエレクトロニクス機器から自動車まで様々な電気電子機器の動力源として活用されている。約25年前にソニー社から実用化された液系LIBは、急ピッチに全固体電池への技術革新が進んでいる中で、バインダーに対する革新も必須と考える。当社では、不導体であり電池の内部抵抗要因であるバインダーを導電体に転換する技術革新を達成した。その素材こそが、イオン基を従来のPVdFバインダーへ導入することによって導電バインダーに仕上げることに成功した。
(2018年8月28日 13:50〜15:20)
選定の為にはバインダー自身の性能以外に要求特性、加工方法をよく理解する必要があります。 今回の講演ではPVDF系バインダーの特性を説明すると共に、加工方法、要求特性上の関係など広範な条件を踏まえての選定について説明いたします。
(2018年8月28日 15:30〜17:00)
新たなタイプのLiイオン2次電池用負極バインダーとして、n型共役系高分子であるBIAN型ポリマーバインダーの活用を提案している。充放電中に電気化学的にドープ 可能であるほか、低いLUMOレベルにより電解液由来の厚いSEI膜形成を抑制し、内部抵抗を大幅に低減することができる。集電体への接着やスラリーへの溶解性にも 配慮した分子デザインとなっており、放電容量を顕著に改善することが可能である。