人と共存し、人との接触を前提とする協働ロボット・生活支援ロボットは、社会の高齢化、生産性向上への強い要求などからその普及が強く望まれています。これらのロボットの普及を加速するため、関連する国際安全規格の整備も進んでいます。従来の産業ロボットに代表されるロボットは、人と接触しない事を前提として安全設計が行われており、この従来の産業ロボットの安全の考え方は、これからの協働ロボット・生活支援ロボットには直接適用は困難です。特に、安全設計で基本となるリスクアセスメントは、協働ロボット・生活支援ロボットでは考慮すべきリスクパラメータが増大するため、規格に基づく系統的なアプローチが重要となってきます。このため、本講義では次の項目を教授し、人と共存するロボットのリスクアセスメント能力の向上を計ります。