超臨界流体の基礎と「ものづくり」への応用

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本セミナーでは、超臨界流体の基礎から解説し、日本での研究・技術開発の置かれた現状、法規制およびものづくりへの応用の期待される薄膜形成と材料合成について解説いたします。

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プログラム

超臨界流体は古くから知られており、溶媒としての用途は早くから注目されています。さらに幅広い用途で、有機溶媒に代わる環境負荷の小さい新たな分離・反応溶媒として大きく期待されています。ところが、日本国内においては「高圧ガス保安法」による規制の対象となる場合もあり、導入時費用やランニングコストが高価となったり、技術の一部が実現できなかったりと、規制の無い外国と比して不利な状況となっていました。しかし、2016年11月に高圧ガス保安法が改正され、少量の高圧ガスを利用する内容積100mL以下の超臨界流体システムが規制の適用除外となりました。これをきっかけに技術の進展が期待されます。  今回のセミナーでは、「超臨界の基礎とものづくりへの応用」と題して、技術の基礎、日本での研究・技術開発の置かれた現状、法規制およびものづくりへの応用の期待される薄膜形成と材料合成についてお話いただきます。

講演1 超臨界流体の基礎と今後の展望

(2018年8月23日 10:00~11:30)

 超臨界流体を利用した各種プロセスは、一時の研究開発ブームを経て、その特徴と実力が冷静に見極められる段階になった感があります。本セミナーでは、これから新しいものづくりへ超臨界流体を利用したいと考えておられる方を対象に、基礎知識や特徴、用途等を概説すると共に、開発のケーススタディや、関連法規の動向などを紹介します。

  1. 超臨界流体とは
  2. 超臨界流体の特徴と用途
  3. 超臨界流体と材料製造
  4. 実験室から製品まで – シリカエアロゲルのケーススタディ -
  5. 法規制と最近の動向
  6. 今後の展望

講演2. 超臨界流体を用いた薄膜形成

(2018年8月23日 12:30〜13:55)

 超臨界二酸化炭素中において有機金属化合物の化学反応を利用して薄膜を堆積する超臨界流体薄膜堆積法 (Supercritical Fluid Deposition; SCFD) は従来にない高い段差被覆性を有しており、複雑な3次元形状への均一な薄膜堆積や材料充填が可能な技術です。本セミナーでは,本技術の基礎から応用までを紹介します。

  1. 薄膜堆積技術概論
  2. 超臨界流体を用いて薄膜堆積を行う意義
  3. SCFDの特徴
  4. SCFDの研究動向
  5. 高い段差被覆性のメカニズム
  6. 既存技術との段差被覆性の比較
  7. デバイス応用事例
  8. 大型装置の設計指針
  9. 段差被覆性と成長速度の向上策
  10. 将来展望

講演3. 超臨界流体を用いた材料合成

(2018年8月23日 14:05〜15:30)

 超臨界流体の溶解性、拡散性、浸透性を利用した材料合成について紹介します。特に、超臨界流体の性質が、材料のサイズ、形態、機能性へどのような影響を及ぼすかについて説明し、超臨界流体を利用した材料プロセスの設計,操作条件の最適化について紹介します。

  1. 材料プロセスにおける超臨界流体の性質
  2. 超臨界流体を溶媒として利用する材料プロセス
    1. 超臨界溶体急速膨張法
    2. 超臨界乾燥
    3. 超臨界含浸法
    4. 超臨界エマルション抽出法
  3. 超臨界流体を貧溶媒として利用する材料プロセス
    1. 超臨界流体貧溶媒法
    2. 超臨界噴霧溶媒除去法
  4. 超臨界流体を反応溶媒として利用する材料プロセス
    1. 超臨界ゾルゲル法
    2. 水熱合成法
  5. まとめと今後の展望

会場

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