いよいよブレークを始めた有機ELディスプレイ・照明技術とその応用

有機エレクトロニクス技術は確実に生活を変革する基盤技術になる。その代表格が有機ELであろう。将来テレビは壁紙のような形になり、小さく折り畳みができたり、くるくる巻き上げることもできるようになるだろう。こんな夢物語が有機ELで実現できるようになる日も近いうちにやってくる。今まであまり公開されることのなかった有機ELディスプレイ技術だが、現在どのレベルまで進展しているのか?また、有機ELは照明をも変える。人類が今まで手にしたことのない、平面で発光する光源デバイスなので、大面積化が可能であり、紫外線レス、水銀レスという点で、環境にもやさしい。また、近年の材料・デバイス技術の進展により、LEDを超える高効率、長寿命が期待できるものになってきた。 　本講演では、有機EL技術の基礎を解説し、あわせて最新技術開発動向及び課題、更に有機エレクトロニクスがもたらす真のインパクトは何かについて議論する。

1. 有機ELが新たな段階にーその期待
2. 最新有機EL技術を解剖する
   1. 有機ELの発展の足跡
   2. 有機ELの基本構造とその進化
3. 製造工程の基本とその進化
   1. 蒸着法
   2. 印刷法
4. 封止工程の基本と最新動向
   1. キャップ封止
   2. 薄膜封止
5. 有機EL材料の基礎と最新動向
   1. 蛍光材料
   2. りん光材料
   3. TADF材料
6. サポート材料と塗布型材料
   1. 周辺材料
   2. 塗布型材料の現状と課題
7. 大型化有機ELディスプレイへの対応
   1. 有機ELディスプレイの基礎技術
   2. 蒸着型の現状と展望
   3. 塗り分け型
   4. 白色バックライト型
   5. 塗布型の現状と展望
      1. インクジェット
      2. 転写・グラビア
8. フレキシブル化の現状と将来
   1. Foldable OLEDの技術的課題
   2. 壁紙ディスプレイの将来像
9. 有機ELの車載用途への応用と課題
   1. なぜ、車載用途に有機ELが期待されるのか?
   2. 車載用有機ELに必要な特性
   3. 車載用途で実用化された例
   4. 今後の車載用途応用の展開
10. まとめ
• 質疑応答